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稼げる大人、子ども期にどんな体験をしていた?

子育て・教育

稼げる大人、子ども期にどんな体験をしていた?

体験格差は大学入試で不利になったり収入差につながる可能性が。インターネットの活用で格差を埋めよう

学校は家庭環境による格差を是正する役割がある

 家庭環境とリンクした「体験格差」を介して、高い教育達成、高い職業地位というような格差のループがある可能性も示唆されます。こういう問題にも、自覚的でないといけません。

 これから先、大学入試も人物本位の面接等に重きが置かれるそうですが、そうなったとき、この問題はますます色濃くなるでしょう。面接でのしぐさ、立ち居振る舞い、話題の豊富さ…。ペーパーテストにも増して、家庭環境による体験格差の影響が出てきます。学校の特別活動は、これを是正するのに一役買わないとなりますまい

インターネットは格差を埋めるツールになり得る

 まあ楽観的な話をしますと、今はインターネットがありますので、世界の名所や美しい風景などは、自宅に居ながらにして見放題です。写真(静態画)だけでなく、動く動画も見ることができます。分からないのは「匂い」くらいでしょう。

 パソコンやネットに早い段階から触れさせることには懸念も多いのですが、画面の向こうに広がる世界は無尽蔵。子ども期の体験格差を埋めるツールとして、この文明の恩恵を使うのは大いに結構なことだと思います。むろんフィルタリングなど、有害情報の遮断はしたうえで。「ユーチューブ・キッズ」なんていうアプリもあるそうじゃないですか。

 内閣府の調査(『低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査』2016年度)で、乳幼児の3割がネットを使っていることが分かり、色々騒がれました。しかし国際的にみると、乳幼児期にネットに触れる子どもの割合は、日本は低いほうです。ネットに長時間のめり込むネットジャンキーも多くありません(図2)。

 本連載の第37回の記事では、コンピューターに触れた年齢が早い子どもほど学力が高いことを明らかにしました。要は、使い方を誤らないことです。

 話がそれましたが、稼ぐ人の子ども期をデータで垣間見てみました。勉強一辺倒ではなく、色々なことをしている、ということがお分かりいただけたかと存じます。「手伝いなんてしなくていいから勉強しなさい」と言うのは誤りでしょう。他者への共感のない勉強(ガリ勉)は、エゴの増幅にしかなりません。そういう人は、高い確率で「高学歴ニート」になります。お子さんの生活に「均衡」を持たせてください

舞田 敏彦

舞田 敏彦

教育社会学者。1976年生まれ。東京学芸大学大学院博士課程修了。博士(教育学)。専攻は教育社会学、社会病理学、社会統計学。著書に『教育の使命と実態』(武蔵野大学出版会)、『教職教養らくらくマスター』(実務教育出版)、『平均年収の真実 31の統計から年収と格差社会を図解【データえっせい】』(impress QuickBooks)など。近著は『データで読む 教育の論点』(晶文社)

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