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西原理恵子 母さん達は娘を育てながら“自分供養”

「卒母」インタビュー(上編)/西原さんの「娘にこれだけは伝えておきたいこと」とは?

私らが子どもの頃、習い事といえばそろばん教室くらい

西原 私が子どもの頃、有吉京子のバレエ漫画『SWAN』が大流行りでしたけど、実際は田舎の習い事といえば湿気たババアのそろばん教室があるくらい。それが現実だったし、例えば自分の部屋がないとか、お兄ちゃんのお下がりしか着せてもらえなかった、とか。供養したい思いは人それぞれ。

 だいたい、女の子の可愛い洋服自体がなかったでしょう。しまむらもシャネルもないし、あの頃の田舎の流通の悪さ、ファッションセンスの悪さときたら……。駅前の一番の店でさえ、おばさんの服しか売っていませんでしたから。やっと今、自分が世界のブランドに手が届くようになって、娘に「着せちゃおうかしら~♡」っていう気持ち、ないですか? 私が子どもの時は、3人とか4人もきょうだいがいる家では親も子育てに飽きちゃうんで、新しい服を買うという発想が一切なくなって、お兄ちゃんのブリーフをはかされたてた末娘とかいたはず。

―― お兄ちゃんのブリーフ(笑)。あの白いやつ、グンゼのね! 私もお兄ちゃんの茶色い毛玉のセーターを着てたなぁ。かくいう西原さんの自分供養は何だったのですか?

西原 私は親が喧嘩ばかりしていた家に育ったので、自分の子どもは絶対叱りたくないというのはありました。それから、上京してすぐ住んだのが木造モルタル2階建てのアパートで、隣の家人のおならが毎回しっかり聞こえるくらいの家だったんで、広い家がいいな、とか。あとやっぱりおいしいものが食べたいとか。

―― でもね、そうした苦境でのサバイバルがあったからこそ、今の西原理恵子があるわけですけど、こと娘に関してはやはり、つらい思いに遭わせまいと先回りしちゃうものですか?

西原 ちょうど今、娘が自立の時なんだと思います。猫が「シャーッ」て敵を威嚇する時のような感じで、子どもらが生意気なことを言い出し始めたので「親やめよう」と思ったんです。せいぜい“同居人”くらいの立ち位置でちょうどいいかなって。「助けて」と言われればいくらでも手を貸しますが、せっかく独り立ちをしようとしているんですから。これからいざ扉を開けて、大海に出て行こうとする子どもたちに「ドアを閉めなさい」と言っても絶対にドア閉めませんよね。だって、開けた扉の向こうにもっと楽しい世界があることを子どもたちはもう知っているわけですから。

 私の場合、気づいたら娘も息子ももうドアの向こうに行っちゃったので、今さらもういいかな、と。ましてや今はタブレットひとつで世界中の情報とつながることができますからね。既に私の全然知らない世界に行っているので、「元気でいてね、幸せになってね、あとは好きにしなさい」という感じです。

―― そうして過保護を断ち切る、と。でも、そう割り切っても、親としてコレだけはさせたくないということはありませんか? レイプとか望まない妊娠とか、そういう目にだけは遭ってほしくないと不安がうずまいちゃう。しかもそういう事故って現実にはゴロゴロ転がっている。

西原 確か、娘が15歳を過ぎた時かな。「アフターピルって知ってる?」という話をしたことがあります。

「西原さんの新著『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』(角川書店)、小5の娘が一気読みしていました」(羽生編集長)
「西原さんの新著『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』(角川書店)、小5の娘が一気読みしていました」(羽生編集長)

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