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介護離職はエースから? イクボスセミナーリポート

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介護離職はエースから? イクボスセミナーリポート

羽生祥子編集長が講演したイクボスセミナー。そのポイントをまとめてご紹介します。「日経DUAL法人会員制度」の概要も明らかに。

 6月30日(金)、『イクボスの教科書』発売を記念した「ヒューマンキャピタル2017 日経DUAL特別セミナー」が東京国際フォーラムで開かれました。企業の人事担当者をはじめとする、今まさに育児や介護をしながら働いている約100人の方々が参加。日経DUAL編集長・羽生祥子が「社員が育児・介護を抱えても乗り切る“イクボス式”マネジメント」と題して講演しました。その内容をダイジェストでお送りします。

なぜイクボスが求められるのか?

 近年、共働き社員が急増する中で、日経DUALでは新しい働き方を提案してきました。そのポイントは大きく三つ。「どんな社員も活躍させる、上司の価値観」「男女の差なく働き続けられる、人事評価のしくみ」「子育てや介護と仕事 両立の策→恒常的な長時間労働削減」です。

 日経DUALが2014年12月に実施した「働き方革命」アンケート(回答数1560)によると、「子どもができて職場で肩身が狭い」と感じている人は76.6%にのぼりました。理由は、上位から「子どもの病気で早退」「残業ができない」「時短勤務」と、いずれも勤務時間に関わる問題。「お声がかかればいくらでも働けますよという人が基準になっている評価方法やアサインの中で、仕事と育児を両立している社員は負い目を感じている」と羽生編集長が説明します。

日経DUAL編集長・羽生祥子
日経DUAL編集長・羽生祥子

 その一方、66%の人が「子どもができて生産性が高まった」と回答。また、働きにくさを感じない人の多くは「上司の理解やサポートがある」「同僚の理解やサポートがある」「夫婦で助け合い、調整している」といった「周囲の理解」をその理由に挙げており、働き方やマインド次第で状況は改善できることも見えてきています。

 それでは、望ましいボス像とはどういったものなのでしょうか。参加者には『イクボスの教科書』の抜粋版がテキストとして配られました。まず取り上げたのは「なぜ『イクボス』が求められるのか?」の章です。羽生編集長はこう話します。

 「今までは労働人口も十分にあって、欠員は珍しいことでした。ところが、これからは共働きが従業員の一般的なライフスタイルになり、女性が産休に入ったり、男性も育休に入ったりということが当たり前に起こります。それに対し、どう準備していくかを常に考えておく必要があるのです」

会場は満席で、参加者は熱心にメモを取りながら聞き入っていた
会場は満席で、参加者は熱心にメモを取りながら聞き入っていた

 また、今回の『イクボスの教科書』で新たな課題として掘り下げたのが「介護との両立」。介護の当事者は妊娠・出産と違って傍目には分からず、いつ起こるか予想もできません。それだけに、チームの誰かが急に「介護休暇を取りたい」と申し出たときにどう対応するか、ボスは事前にマインドとソリューションを準備しておく必要があります。

 『イクボスの教科書』で介護の章を監修した東レ経営研究所の渥美由喜さんによると、2017年時点で家族を介護している人は約606万人と推計。そのうち約316万人が仕事をしながら介護も行っている計算になります。「共働きの急増と併せて考えると、これからは夫婦で仕事と家庭をやりくりしながら4人の親の介護に備えなければいけない時代になります。2020年には4人に1人が介護社員になるといわれています」と羽生編集長。

 そして、介護社員の6割を40代、50代という働き盛りの世代が占め、会社の中心になっている“エース社員”ほど「介護離職」のリスクが高いという、企業にとって深刻な状況も明かされました。

 「今まで『子育て中の社員は自分の都合で早く帰って困るよ…』なんて思っていた人がいたら、それはそのまま自分に返ってくるということを知っていただきたいですね。そういう人ほど、いざ介護に直面すると、まずカミングアウトができないし、チームに助けてもらったときのお礼の仕方も分からなかったりするんです。そんな事態に陥らないためにも、ぜひ『チーム全体で解決策を考えていこう』というマインドになってほしいと思います」(羽生編集長)

 ここで、参加者は実際に介護が発生したときの対応をシミュレーションする実践ワーク「介護が始まった場合の具体策を考える」に挑戦。家族の誰かが要介護になったと想定し、介護を担当する家族メンバーは誰で、それぞれがどんな役割を担当することになるかを書き出していきます。さらに、介護によってできなくなる仕事とその対策についても考えてもらいました。

 「介護というと、オムツを替えてお風呂に入れて、みたいなイメージがありますが、それだけではありません。渥美さんが考えたのが、『てじかあこ』という魔法のキーワード。て=手を使う、じ=時間を使う、か=金を使う、あ=頭を使う、こ=心を動かす。て→この順に重要なことであり、その役割によって介護における発言力も違います。自分にできることで、家族全員がコミットしていきましょう」(羽生編集長)

日経DUALの法人向けサービスがスタート!

 最後にこの場で、7月にスタートした日経DUALの法人会員制度「働き方改革パートナープログラム」が発表されました。メニューは大きく分けて三つです。

① 社員向け (日経DUALの有料会員IDを最大100アカウント発行、イントラネット上での日経DUALの記事利用など)

② 人事部門向け (ダイバーシティに関する他社事例セミナーへの招待、イクボス研修社内講師養成セミナーへの招待など)

③ 取り組み紹介 (日経DUAL特設サイトでの社名ロゴの年間掲出、日経DUAL編集部による働き方改革への取り組みの取材など)

 日経DUALが取材で培ってきた多くのノウハウや詳細な調査データを、企業全体で共有し、働き方改革の推進に役立てられる充実の内容となっています。

 詳しくは、日経DUAL法人会員「働き方改革パートナープログラム」紹介サイトでご確認ください。
http://www.nikkeibpm.co.jp/rd.php?aid=17894

 セミナー終了後には、『イクボスの教科書』を買い求める参加者の長い列が。今まさに働く現場で起きていることやダイバーシティ・マネジメントのノウハウ、先進企業の事例がぎっしり詰まった1冊を、ぜひ皆さんの職場でもご活用ください!

セミナー後、『イクボスの教科書』の販売ブースには長蛇の列ができた
セミナー後、『イクボスの教科書』の販売ブースには長蛇の列ができた

(取材・文/谷口絵美 撮影/谷本結利)

◆管理職や経営者が読むべきマネジメント教科書の決定版!
◆社内研修でも活用できる「書き込み式実践ワークシート」付き

育児&介護を乗り切る ダイバーシティ・マネジメント
『イクボスの教科書』 
6月23日発売!
価格/1404円(税込み)

●子育て・介護社員も活躍させる管理職「イクボス」。あなたの「イクボス度」を判定!
●ダイバーシティ時代のリーダー、イクボスがなぜ求められるのか?
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●イクボス検定にチャレンジ!
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