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山崎ナオコーラ 「母親だから」と気負わずに生きる

(上)私にとって育児は楽しいことばかり 「父親」や「母親」になるのではなくて、「親」になると決めた

女性は、自分で作り上げている理想像に苦しんでいる

 私は赤ん坊に対しても、自分らしくないことをする気はない。赤ちゃん言葉なんて決して発しない。母親っぽい声は出せなくていいや、と思う。
 妊娠中に、「母ではなくて、親になろう」ということだけは決めたのだ。
 親として子育てするのは意外と楽だ。母親だから、と気負わないで過ごせば、世間で言われている「母親のつらさ」というものを案外味わわずに済む。
 母親という言葉をゴミ箱に捨てて、鏡を前に、親だー、親だー、と自分のことを見ると喜びでいっぱいになる。

――「母ではなくて、親になる」本文より

―― 山崎さんのように、毎日育児を楽しく過ごすコツはありますか?

山崎 理想が低いのかもしれません。私はもともと雑なタイプなので、家事も適当。ちゃんとやらないといけない、という意識が全然なく、家事ができなくて申し訳ない、と思ったことは一度もありません。

 女の人は女性だからちゃんとしなきゃいけない、と思い込んでしまっている人が多いけれど、男の人は家事をちゃんとやれていないとか、理想の父親像に自分が全然当てはまらないとか悩んでいる人はあまり見かけません。女性は自分で作り上げている理想像に苦しんでいるのかもしれません。

―― 妊娠中に女性らしさにこだわらず育児をやろう、と決めたそうですが、そう思われたきっかけは何ですか?

山崎 妊娠中、夫に「もうじき父親になるんだから」と言ってしまったことがあり、何か違うな、と思ったんです。父親になるのではなくて、親になるのだから、夫に変わってほしいとか、違うキャラになってほしいと思うのは違う、と反省しました。ということは、自分も母親でなくて、親でいいんだな、と思いました。

 もちろん理想を持って出産に臨み、自分らしい出産をする人もすごいと思うし、母親になるんだと思って頑張る人もすごいと思います。そういう人はそういう人で素晴らしいと思うので、変えてほしいとは思わないのですが、みんながみんなそうではない。

 私のように、出産をステップにしたい、経験にしたい、などと思っていなくて、ただ無事に生まれてくればいいとしか思っていない人もいるし、母親の理想像はどうでもよくて、普通に愛情を込めて育てればいいや、と思っている人もいる。人それぞれでいいんだよ、ということが伝わるといいな、と思っています。

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作家・山崎ナオコーラさんインタビュー

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