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ブラックとの境界線 知っておきたい最新マタハラ

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ブラックとの境界線 知っておきたい最新マタハラ

【年齢別特集 妊娠~職場復帰向け】(3) 今年1月法改正のポイント/マタハラを受けやすいタイプ/典型的な事例

 妊娠中の働き方は、体調や業務によって人それぞれ。とはいえ、初めての妊娠だとどう働くのが自分にも会社にも良いのかなかなか分からないもの。最近では“マタハラ(マタニティー・ハラスメント)”と呼ばれる妊娠前後の問題も起きています。働き方改革が進み、残業やハラスメントに対する社会の目が厳しくなる一方、まだ現場での理解も薄いのが“マタハラ”でもあります。マタハラについて改めて学び、働く妊婦も周囲や上司側も、両方の立場での対策を知っておきたいですね。

【年齢別特集 妊娠~職場復帰ママ・パパ】
(1)つわり、残業、立ち仕事…働く妊婦のトラブル回避術
(2)妊娠・出産で働き方を見直す 直属上司との賢い交渉法
(3)ブラックとの境界線 知っておきたい最新マタハラ ←今回はココ!
(4)泣き寝入りしない! マタハラから身を守る方法

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

実はそれも“マタハラ”!? タイプ別事例

 「いいよね〜妊婦だからって楽な仕事ばかりして。やる気があるのかしら」
 「子育てがあるんだから、妊娠を機に辞めたらどうだ?」

 そんな一言が、妊娠で体調不良や思うように動けない中でも仕事に懸命に取り組む女性には、鋭く心に刺さることがある。相手は軽い気持ちで言っていても、既にこれはマタハラの“イエローカード”だ。

 働く女性が妊娠・出産・育児などを理由に、精神的・肉体的な嫌がらせを受けたり、不当な扱いを受けたりすることを意味する“マタニティー・ハラスメント”。通称“マタハラ”。セクハラ、パワハラと並び、働く女性にまつわる悩みとして世間の認知も高まってきている。

 しかし、現状はどうだろうか? まだまだマタハラとは何か、働く女性側も周囲や上司側も理解しきれてない部分が多いのではないだろうか。知らずに言われるがままに会社を辞めてしまったり、堕胎を迫られたり、という事例まで出ているという。自分の身を守り、そして気持ちよく仕事が続けられるように、改めてマタハラについて学んでおきたい。

 「今年の1月に法律が改正になり、非正規社員でも産休や育休を取りやすくなりました。これでさらに多くの働く女性が産休や育休を取れるようになった反面、まだ実際にはきちんとその説明が雇用者にされていなかったり、『うちではこれまでも妊娠したら辞めてもらってる』と悪しき慣習を持ち出したりする会社も多くあるのが現状です。しかしながら、悪意があるとは限らず、上司が制度や対応方法を知らないだけということもよくあるのです。自分が法律や制度を知ることで、泣き寝入りや不要な対立をせずに身を守ることができる場合もあるので、まずは知ることから始めましょう。」

とマタハラに関する制度や実情などに詳しいマタハラNetのマタハラ防止コンサルタント、宮田祐子さん。安心して妊娠、出産、子育てしながら働き続けられる社会の実現に向けて活動している。宮田さんが挙げた法改正のポイントは下記の通り。

2017年1月の法改正のポイント

<ポイント1>
before
事業主による不利益取扱いは、禁止
    ↓ (強化)
after
 事業主だけでなく、上司&同僚の行為も追加
① 上司&同僚が職場において、妊娠/出産/育児休業/介護休業などを理由とする就業環境を害する行為をすることがないよう、防止措置を講じなければならない。
② 派遣先で就業する派遣労働者については、派遣先も事業主とみなして、上記防止措置義務を適用する。

<ポイント2>
 非正規の育休介護休暇取得要件の緩和
before
① 当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
② 1歳の誕生日以降も雇用継続の見込みがあること
③ 2歳の誕生日の前々日までの間に更新されないことが明らかであるものを除く

        ↓
after
① 当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
② 子が1歳6カ月に達する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては更新後のもの)が満了することが明らかであるものを除く

Copyright © 2017マタハラNet-マタニティハラスメント対策ネットワーク-

 「法改正により、正社員じゃなくても育休が取りやすくなったことと同時に、事業主には、「就業規則の懲戒規定等」にマタハラ行為に関する項目を追記し、社員にも周知・啓発を行うことが義務付けられました。パワハラやセクハラと同様に、マタハラに該当する行為が認められた場合には、会社が厳正に対処(つまり懲戒処分の対象にもなり得る)するということを全従業員に知らせなければいけないことになっているのです」と宮田さん。

 「懲戒処分の方法には様々なレベルがあり、どのような行為に対してどのレベルの懲戒処分を与えるかについては企業組織ごとにお考えがあるでしょう。私の知っている範囲ですが、女性活躍推進に力を入れている、ある上場企業では、法律施行後、マタハラを理由に管理職を降格したという事例がありました。会社の本気度が表れますね」

 まずは、妊娠中の働きやすさを求めることや、産休・育休を取得することを恐れず、それを支えてくれる法律があることを知っておこう。

<次ページからの内容>
・ マタハラを受けやすい人って?
・ マタハラ被害の実例から学ぶ
・ 境界線はどこ? グレーマタハラvsブラックマタハラ

次ページ マタハラを受けやすい人って?

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