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夫婦とは、愛の物語を一緒につくるための存在

子育て・教育

夫婦とは、愛の物語を一緒につくるための存在

渋澤健/太平洋に浮かぶ島で暮らし、働き、子育てをする日本人夫婦。地球が抱える問題を解決したいという思いが「愛」に変わった

「元スパイ志望。日本企業でOLもした米国人教授ママ」に引き続き、長期ファンドを運用するコモンズ投信(東京・千代田区)会長の渋澤健さんの新連載「渋澤 健 チェンジメーカーの7つの感情」、第5回です。「日本資本主義の父」と言われる渋澤栄一氏の孫の孫でもあり、長期的な視野で世界を洞察する傍ら、共働きで3児(14歳、13歳、11歳の男児)の父親でもある渋澤さん。この連載で取り上げるのは、儒教の経書「礼記(らいき)」にある「七情(しちじょう)」。七情とは、「喜・怒・哀・楽・愛・悪(お)・欲」という7つの感情を指します。毎回、ゲストの方にご登場いただき、共働き夫婦が生活や仕事のなかで巡り合う七情について深く考察していきます。今回のゲストは、一般社団法人Earth Companyの共同創設者・濱川知宏さんと明日香さん夫妻。取り上げる感情は「愛」です。

■濱川明日香(写真左)
一般社団法人Earth Company共同創設者・代表理事 

ボストン大学在学中から南国の島々を旅し、島しょ国における気候変動の影響を目の当たりにする。卒業後、外資経営コンサルティング会社(現プライスウォーターハウスクーパース)に入社するが、数年後ハワイ大学大学院に留学し、太平洋島しょ国における気候変動の影響について研究。2009年、サモア沖大地震時の救援活動、2011年東日本大震災の復興支援活動を経て、気候変動と災害支援を専門とする。以後、国際NGOツバル オーバービューの副代表を務める傍ら、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)の気候変動に関する集団知能プログラムClimate CoLabの運営に関わる。2014年一般社団法人Earth Company共同創設。同年ダライ・ラマ師より「Unsung Heroes of Compassion」受賞。

■濱川知宏(写真右)
一般社団法人Earth Company共同創設者 マネージング・ディレクター

ハーバード大学卒業後、NGOスタッフとしてチベット高原で働く。ハーバード大学ケネディ行政大学院で修士号取得後、ユニセフ(インド)、セーブ・ザ・チルドレン(コートジボワール)、英国大手財団Children's Investment Fund Foundation(インド、アフリカ、ロンドン)にて、子どもの保健・教育・権利に重点を置いたプロジェクトの企画推進・評価等を行う。革新的なテクノロジーを最貧困層へ届けるNGOコペルニクには、活動開始当初から関わり、現在は国際開発やBOPビジネスのイノベーション促進活動、および日本における青少年のグローバル教育に従事する。元東京大学特任助教。2014年一般社団法人Earth Company共同創設。同年ダライ・ラマ師より「Unsung Heroes of Compassion」受賞。

お互いを見つめるのが「恋」、同じ方向を見つめるのが「愛」

一般社団法人Earth Companyの共同創設者・濱川知宏さんと明日香さん夫妻。お子さんは左から禅ちゃん、響ちゃん
一般社団法人Earth Companyの共同創設者・濱川知宏さんと明日香さん夫妻。お子さんは左から禅ちゃん、響ちゃん

 「恋」と「愛」の違いをお分かりでしょうか。英語では、どちらも「Love」。似たような言葉ですが、実は違うということを2年ぐらい前にコモンズ投信が開催した「愛と資本主義セミナー」のトークセッションで、森美術館・館長の南條史生さんから教わりました。

 二人が、お互いに見つめ合っているのが「恋」。そして、二人が、お互いに同じ方向を見つめているのが「愛」なのだ、と。

 言い換えると、「恋」とは「そのときの瞬間が永遠に続いてほしい」という二人だけの関係ですが、「愛」とは、「これから将来の展開にワクワクすること」。そして、多くの場合、愛は二人だけの関係に留まらず、そこには子どもなどの家族がいたり、「より良い世界を後世に残したい」という人類愛まであったりするかもしれない。

 今回の「七つの情」のキーワードは「愛」。そのインタビューをぜひお願いしたいと、すぐに思いついたのが濱川知宏さんと明日香さんのご夫婦です。1年ぐらい前に、二人がバリ島へ移住される直前に初めてお会いしたのですが、「すごくすてきなカップルだなぁ」と感心したので、一時帰国されたチャンスにお2人のお話を東京で伺いました。

 二人の出会いは、ハワイだったそうです。そりゃ、そうですよね。こんな美男美女の出会いには、やはりロマンチックな舞台がなければ。

 ただ、それぞれがハワイを訪れた当初の目的は勉強でした。太平洋諸国に関わる社会学、民俗学、環境問題などを研究する“The Center for Pacific Islands Studies”を設けるハワイ大学の“East West Center”の寮が二人の運命的な出会いの場となりました。しかしながら、明日香さんは「一目ぼれ」では、なかったようです。

 最初に知宏さんの姿を目にしたときはフィリピン系のハワイ人だと思ったそうです。でも、自己紹介で日本人の名前だったので驚いたとか。さらには米国本土で話されるきれいな英語を操っていたので、米国生まれの日系人だと思ったようです。

 そして、5~6人程度の日本人の奨学生が集まるディナーでは目の前に座っていたにもかかわらず、お互いが同じボストンで大学に通っていたことを話しただけ。で、その後は全く目も合わせず。それ以降、明日香さんにとって知宏さんは、寮で擦れ違ってもろくに挨拶もしない「感じの悪い硬派な男」だったそうです。

 しかし、知宏さんとの共通の友人達から、明日香さんの耳に入る彼の評判は素晴らしいものばかりでした。立派な学歴がありながら、ただのガリ勉ではなく、サーフィンやカポエラ(ブラジル生まれの伝統的な格闘技)を楽しみながらリーダーシップ・プログラムで活躍している日本人がいることは、同じ日本人として誇らしいなと思ったそうです。また、当時では、かなり体が締まっていて、ムキムキマッチョだったとか!

 一方、知宏さんから見た明日香さんの第一印象は、いつもサモアやトンガなど、太平洋の島国出身の人達に囲まれているタヒチアン・ダンサー。てっきりきれいな“Pacific Islander”だと思い込んでいたとか。「それなのに名前は日本人みたいだし」と不思議な存在だったそうです。

 2008年当時、二人は互いに全く恋愛感情を持っていなかったというから驚きです。その後も日本やハワイで他の友達と大勢で会う機会が時々あったぐらいでした。ただ、2012年の年初に「男女として特に意識することもなく、ただ久しぶりに会う友達として」、初めて二人だけで日本で会う機会がありました。

 これが数カ月後には恋愛関係に発展し、さらに数カ月後には結婚、そして妊娠! このようなスピーディーな展開は、本人達が意識していないとしても、やはりハワイでの下地があったおかげでしょう。

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