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『バケモノの子』は子どもの成長を祝福する映画

「子どもの成長には他者やいろいろなかたちをした師匠との出会いが必要」

「夏休みにアニメ映画を見るということは、子どもにとってすごく重要なことだと思う。子どもたちの夏の思い出を映画で彩ってあげたいという気持ちで作っています」

──現在公開中の新作アニメーション映画『バケモノの子』の完成披露試写会で、そう語ったのは映画を手掛けた細田守監督。子育てする母親を主人公にした『おおかみこどもの雨と雪』や親戚が世界を救う『サマーウォーズ』といったヒットアニメを作ってきた細田監督の最新作は、ひとりぼっちの少年と熊のようなバケモノが、師弟関係(というか擬似的な親子関係)を結ぶことでお互いが成長していく物語です。

 この作品に込められた思いや見どころを、細田監督と二人三脚で映画を作ってきたアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」の齋藤優一郎プロデューサーに聞きました。ちなみに細田監督も齋藤プロデューサーも2歳の子どもを育てる父親。齋藤プロデューサーは奥様と一緒にスタジオ地図を経営するDUAL世帯でもあります。

『バケモノの子』<br>7月11日(土)より公開<br>監督・脚本・原作:細田守<br>音楽:高木正勝<br>声の出演:役所広司、宮﨑あおい、染谷将太、広瀬すず、大泉洋、リリー・フランキー、津川雅彦 ほか<br>企画・制作:スタジオ地図<br>日本テレビ放送網・スタジオ地図 共同幹事作品<br>配給:東宝公式サイト:<br><a href= http://www.bakemono-no-ko.jp/” target=”_blank”> http://www.bakemono-no-ko.jp/</a><br>(c)2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS
『バケモノの子』
7月11日(土)より公開
監督・脚本・原作:細田守
音楽:高木正勝
声の出演:役所広司、宮﨑あおい、染谷将太、広瀬すず、大泉洋、リリー・フランキー、津川雅彦 ほか
企画・制作:スタジオ地図
日本テレビ放送網・スタジオ地図 共同幹事作品
配給:東宝公式サイト:
http://www.bakemono-no-ko.jp/
(c)2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS

 まずは映画の紹介から。

人間とバケモノが育む疑似親子関係

『バケモノの子』の舞台は、現実の渋谷とバケモノが住む「渋天街(じゅうてんがい)」という二つの世界。渋天街では、バケモノを長年束ねてきた長老・宗師(声・津川雅彦)の跡継ぎが選ばれようとしています。人間の世界で、母が亡くなって渋谷の街に飛び出した9歳の少年が、バケモノが住む渋天街に強さを求めて迷い込むところから物語が動き始めます。少年は熊のようなバケモノ・熊徹(くまてつ 声・役所広司)から九太(きゅうた 声・少年期/宮ざきあおい(ざきはたつさき)、青年期/染谷将太)と名付けられ、弟子となって、奇妙な共同生活と修行の日々が始まります。

9歳の少年が、母親の死をきっかけに、渋谷の街をさまようことに<br>(c)2015 B.B.F.P
9歳の少年が、母親の死をきっかけに、渋谷の街をさまようことに
(c)2015 B.B.F.P

少年に声を掛けたのはバケモノの熊徹(右)。熊徹は、次の宗師になるためには弟子を取ることが条件と言われていたのです<br>(c)2015 B.B.F.P
少年に声を掛けたのはバケモノの熊徹(右)。熊徹は、次の宗師になるためには弟子を取ることが条件と言われていたのです
(c)2015 B.B.F.P

 この熊徹、渋天街では一・二を争う強さの持ち主で、次の宗師候補の一人と言われています。ところが、性格は粗暴で品性のカケラも無く、九太を弟子にしたものの教え方はムチャクチャで、二人はいがみ合ってばかり。熊徹の友人のバケモノで痩せた豚の顔をした僧侶・百秋坊(ひゃくしゅうぼう 声・リリー・フランキー)や、猿の顔をしたバケモノ・多々良(たたら 声・大泉洋)たちもあきれてしまう状態ですが、日々の修行や共同生活、そしてさまざまな経験を通す中で、いつしか二人は次第に心を通わせていきます。

(c)2015 B.B.F.P
(c)2015 B.B.F.P

少年を九太と名付け、弟子にした熊徹ですが、教え方はムチャクチャ。二人はいがみ合ってばかり。この辺りは一昔前の日本の父子関係を思い出させます<br>(c)2015 B.B.F.P
少年を九太と名付け、弟子にした熊徹ですが、教え方はムチャクチャ。二人はいがみ合ってばかり。この辺りは一昔前の日本の父子関係を思い出させます
(c)2015 B.B.F.P

九太は熊徹や、その友人である百秋坊(左)、多々良(右)にも見守られ、すくすくと成長していきます<br>(c)2015 B.B.F.P
九太は熊徹や、その友人である百秋坊(左)、多々良(右)にも見守られ、すくすくと成長していきます
(c)2015 B.B.F.P

 やがて17歳になった九太は、偶然にも現実の渋谷へもどった際、高校生の楓(かえで 声・広瀬すず)と出会います。人間界の師匠のように、いろいろなことを教えてくれる楓のおかげで、様々な新しい世界を知り、刺激を受け、そして、自身の未来という可能性を模索し始める九太。しかしそれと並行して、人間界とバケモノ界双方を揺るがす大事件が勃発……。大切なものを守るために、できることは何なのか。熊徹と九太に決断のときが訪れます。

成長した九太は人間の世界の渋谷で少女・楓と出会います。この出会いが九太をさらに成長させると同時に、バケモノの世界を巻き込む大きな事件へとつながっていきます<br>(c)2015 B.B.F.P
成長した九太は人間の世界の渋谷で少女・楓と出会います。この出会いが九太をさらに成長させると同時に、バケモノの世界を巻き込む大きな事件へとつながっていきます
(c)2015 B.B.F.P

 アニメのアフレコはほぼ初めてという役所広司の熱演、また前作『おおかみこどもの雨と雪』の母親・花役から一転して少年の声に挑戦した宮ざきあおい(ざきはたつさき)に加え、広瀬すず、大泉洋など実力派俳優が声のキャストを務めた。また、海外での評価も高い細田作品らしく、フランスをはじめとした世界36の国と地域での配給が公開前から決定するなど、日本だけでなく、海外でこの親子関係がどう受け取られるかも気になるところです。

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