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不幸でツラいのは、実は自分でそれを選んでいるから

子育て・教育

不幸でツラいのは、実は自分でそれを選んでいるから

上司のせい、子供のせい… つらい原因を周囲に探しても、困難は克服できない

 皆さん、こんにちは。株式会社子育て支援の代表取締役、熊野英一です。このコラムでは、アドラー心理学をベースに「自分を<勇気づける>ことの大切さ」と「他者を<勇気づける>ことの素晴らしさ」をお伝えしています。

 「あなたが不幸でツラいのは、実は、あなたが自分でそれを選んでいるから。そうすることで困難を乗り越える勇気を出さない自分に言い訳しているだけです」少しストレート過ぎる表現でしょうか? 今回のコラムは、2016年2月発売予定の私の著作『アドラー・子育て 親育てシリーズ 第1巻 育自の教科書 ~父母が学べば、子どもは伸びる~』(アルテ刊)でお伝えしている内容を再編して、私達が不適切な行動を選択してしまうカラクリを見ていきたいと思います。

トラウマの原因を探っても解決にはつながらない

 私、仕事でもプライベートでも、うまくいかないことばかりで、今とてもつらいんです。その原因も自分なりに分析しています。まず、最近異動してきた上司が怒りっぽくて、すぐに私にダメ出しするんです。そんなときはイラっときてわざと頼まれた仕事をやらずに小さな反抗をすることもあります。そんなことしてもよくないって分かっているんですけど、両親のスパルタ的な教育観が私のトラウマになっていて、今さらですけど親にできなかった反抗を上司にしているのかも。

 一方、家庭ではいつもノロノロしている4歳の娘にイライラすることが多くて。これもよくないって分かっているんですけど、すごく感情的に怒鳴ってしまうことがあって、いつも後で自己嫌悪に陥るんです。。。

 さて、このケースを読んで、どこか自分にも共通する部分がありましたでしょうか? この方は、仕事でもプライベートでもつらい思いをしている現状を、自分なりに原因を探って分析していますね。ここでは、トラウマという言葉を使って、不適切な行動(上司に対する反抗)の原因を過去の生育環境(スパルタ教育)に求めています。

 トラウマのような過去の影響を完全に否定するわけではありません。しかし、アドラー心理学では「原因を探ったところで問題の『解説』にはなるかもしれないが、『解決』にはつながらない」と考え、原因ではなく行動の「目的」に注目します。「人間の行動には、その人特有の意思を伴う目的がある」とする「目的論」という考え方です。

 このケースの上司との関係の場合、ダメ出しばかりする上司にイラっときて反抗したくなる、自分の行動の「目的」を探るのです。もしかしたら、自分の頑張りに注目してくれない上司に対して「承認欲求をアピールする目的」で、わざとすねて反抗的な態度を選択しているのかもしれません。

 また、怒りっぽくすぐにダメ出しする上司の行動の「目的」も探ってみましょう。恐らくこの上司は、異動したばかりの部署で部下にナメられてはいけないと、部下を支配し「主導権争いで優位に立つことを目的」として、怒りの感情を使い、ダメ出しをしている可能性があります。

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