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少年の犯罪率が成人の犯罪率より高い理由

子育て・教育

少年の犯罪率が成人の犯罪率より高い理由

少年犯罪の国際比較で分かる日本の異常性

 統計データを使って、子育てや教育にまつわる「DUALな疑問」に答える本連載。昨今、少年犯罪はメディアで扱われることが多くなったからか、目立つ印象もありますよね。今回は少年犯罪について、国際比較をしていきます。

日本の少年の犯罪率は高くないけれど

 こんにちは。武蔵野大学講師の舞田敏彦です。

 今回は、少年犯罪のお話です。「今の少年はおかしいとかいう、ウザい説教かな」と思われるかもしれませんが、そういう内容ではありません。第29回の記事でグラフをお見せしましたが、少年犯罪は減ってきています。数字の上では、今の少年はずいぶんおとなしいものです。

 第29回では時代比較をしましたが、今回は他国との比較、国際比較をしてみようと思います。結論を言うと、日本の少年の犯罪率は高くありません。しかし、社会を共に構成する成人(大人)のデータと併せて観察すると、「あれ?」という傾向が見えてきます。われわれ大人が子どもに対し、いかにゆがんだまなざしを向けているか。どれほど彼らをいじめているか。このことの反省を迫る事実です。

 「少年犯罪の統計と何の関係があるのよ」という感じですが、本文を読んでいただければ分かるかと思います。では、話を展開していくことといたしましょう。

少年の犯罪率が成人より高いのは日米独仏瑞露6カ国中、日本だけ

 国連薬物犯罪事務所(UNODC)のサイトにて、世界各国の少年と成人の犯罪率が公表されています。法に触れること(犯罪)をして、御用となった人間の数です。少年は18歳未満人口10万人当たり、成人は18歳以上人口10万人当たりの人数で示されています。

 最新の2013年の数値を見ると、日本の犯罪者出現率(以下、犯罪率)は、少年はベース10万人当たり279.6人、成人は192.6人です。少年が成人よりも高くなっています。やんちゃな子どもがワルをし、守るべき地位や財産がある大人はそういうことは控える、ということでしょうか。

 これは日本のデータですが、他国はどうでしょう。表1は、主要国の少年と成人の犯罪率です。韓国とイギリスは、データが非公開となっています。

 少年の犯罪率を見ると、日本はロシアに次いで低くなっています。米国はスゴく多いですね。ベース10万人当たり1445.1人。日本の5倍以上です。日本の少年の犯罪率は、国際的に見て低いようです。

 しかし、日本が際立って高い数値が一つあります。少年の犯罪率が成人の何倍か、という倍率です(右端)。日本は1.45倍でダントツです。というか、少年の犯罪率が成人より高いのは、わが国だけではありませんか。

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