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保育士の「欲しかった」をカタチに起業

キッズカラーCEO・雨宮みなみさんインタビュー(上)「保育士の起業家ママが語る、日本の保育業界に足りないもの

待機児童問題をきっかけとして「保育士」という職業に、かつてないほど世間の注目が集まっています。「保育士はなぜ辞めてしまうのか」。保育士として6年間現場で働いた雨宮みなみさんは、保育士が欲しかった「あること」に注目、起業して保育士支援サイト「ほいくる」を立ち上げました。雨宮さんにその背景を伺います。

雨宮みなみ
株式会社キッズカラー代表取締役CEO。保育士資格、幼稚園教諭二種免許、社会福祉主事任用資格所持。中学時代から保育士を夢見て、20歳から認可保育園などで6年間勤務。2010年、自らの保育士経験を生かして保育士支援、子育て支援事業を行う会社を設立。2014年に第一子を出産。

“クックパッドの遊び版” 3500以上の遊びのレシピを検索可能

 「もうすぐハロウィンだから、何か遊びのヒントを探さなくては」。なんとかその日の業務を終わらせて、大型書店へ。お目当ては保育士向けの専門誌。疲弊した頭と体を抱えながら、必死にページをめくり、時節に合った遊びのアイデアを探す。カリキュラムを作る義務感に追い詰められ、頭の中からは遊びを楽しむ「主役」であるはずの子どもの存在が薄れがちで――。

 「いったいなんのために保育士という仕事をしているんだろう」。当時保育士だった雨宮さんは日々疑問を感じていました。

キッズカラー代表取締役CEOの雨宮みなみさん
キッズカラー代表取締役CEOの雨宮みなみさん

 そんな光景を一変させるべく雨宮さんが誕生させたのが、保育士支援サイト「ほいくる」。このサイトを使えば、例えば今の時期なら「ハロウィン」でキーワード検索。すると、子どもと一緒に作れるおばけの飾り物や、魔女に変身できるマントの作り方など、思わず子どもの笑顔が浮かんでくるような遊びのタネがずらり。ハロウィン関連だけでも約90もの遊びのタネが出てきます。

 保育士の一日は多忙です。おむつ交換や食事の世話、散歩の引率、昼寝の管理、制作物の準備、行事の企画準備、事務作業など仕事は多岐にわたります。「疲れたなあ、と思ったときでも気軽にスマホを開いて『あ、これはあの子達が楽しめそう』と子どもの喜ぶ顔を想像しながらヒントを得られるツールがあったらいいな。そうすれば忙しい中でも子どもの姿に寄り添った保育をより楽しめるはず。そう考えて開発しました」

 「ほいくる」に現在掲載されている遊びの数は3500以上。「あそびのタネ」「まなびのタネ」「みんなのタネ」などのカテゴリーに分かれています。「ネタ」ではなく「タネ」という言葉をあえて選んだと雨宮さんは説明します。

 「ほいくるの『ほいく』は『保育』、『くる』はきっかけという意味の英単語『clue』です。大人が肩の力を抜いて、『こうしなきゃ』ではなく子どもの姿に合わせて楽しめる“保育のきっかけ=タネ”を掲載する。クックパッドの遊び版を想像してもらうと分かりやすいかもしれません。料理もそうかもしれませんが、遊びにも答えがないので、子どもにかかれば無限大の楽しみ方があると思っています」

 しかし、最初は保育業界ならではの不文律が立ちはだかりました。

あそびのタネを検索できる「ほいくる」
あそびのタネを検索できる「ほいくる」

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