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子どもは生まれたときから「やる気」を携えている

子育て・教育

子どもは生まれたときから「やる気」を携えている

思いやり、協調性、やり抜く力、などの「非認知スキル」が、子どもを大きく伸ばす

 皆さん、こんにちは。株式会社子育て支援の代表取締役、熊野英一です。

 日経DUALで連載を開始してから1年が経ちました。企業研修や子育て講演会でお会いする方からも「日経DUALの連載を読んでいます!」とお声がけいただくことも増えてきて、うれしい限りです。

 これまで11回にわたり、自分を勇気づけ、他者を勇気づける人になるためのコツを、私の著作『アドラー 子育て・親育てシリーズ 第1巻 育自の教科書 ~父母が学べば、子どもは伸びる~』(アルテ刊)をベースにしながらお伝えしてきました。

 今回は、勇気づけの効用を科学的に根拠づけるリサーチや、幼児教育をテーマにした映画や関連書籍などをご紹介しながら、「子どもにとっての幸福な人生」に、親である私たちがどのように関わっていけるのかを考えてみたいと思います。

ユニセフが制作協力した映画「命の始まり」が伝えること

 「物語の始まりを変えたなら、物語すべてを変えることになる」

 こんなキャッチコピーがつけられたドキュメンタリー映画「命の始まり(原題:The Beginning of Life)」の試写会に参加してきました。場所は品川にあるユニセフハウス。ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)は、1946年設立の、世界中の子どもたちの命と健康を守るために活動する国連機関です。同機関は、乳幼児期の子どもの成長(Early Childhood Development = ECD)をサポートすることの重要性と、同分野への官民の投資を訴える「ECD世界キャンペーン」を今年スタートしました。この映画は、当キャンペーンの一環として世界中で上映されているということで、私も興味を持って参加してきました。

 アルゼンチン、ブラジル、カナダ、中国、フランス、イタリア、ケニア、アメリカの8カ国で撮影されたこの映画は、文化や民族、社会的背景の違いにかかわらずどの国でも共通している問い ――子どもの成長にとって大切な乳幼児期の経験や親の果たすべき役割はどのようなものか?―― に対する普遍的なヒントを提供してくれたと感じました。

子どもの健全な成長には、「自由・自然・愛情」が大切

 この映画では、経済学者、心理学者、脳科学の研究者、幼児教育の専門家など多様な分野のプロフェッショナルの考えが紹介されています。この映画を紹介した、クーリエ・ジャポンの記事が秀逸でしたので、概要を紹介します。(出典:https://courrier.jp/news/archives/63742/

 子どもの健全な成長に有益な3要素は、「自由・自然・愛情」だということです。

 アリソン・ゴップニック(カリフォルニア大学の心理学者、長年子どもの発達について研究)は「幼児は世界でもっとも優秀な科学者にして発明家」と評し、幼児期の学習能力の高さを強調します。しかしこれは、「幼児期の脳は大きな白紙のようなものだから、幼児期にたくさんの知識を詰め込むことができるし、そうすべき」という意味ではないようです。

 イタリアのレッジョ・エミリアの教育者キアラ・スパジアリや、ジェラ研究所の所長で精神分析医でもあるヴェラ・イアコネリアによれば、むしろこの時期に必要なのは「詰め込みではなく、自由」。一定の制限のもと、選択する自由や動く自由を確保されることで子どもは脳をフル活用しながら、遊びを通して想像力を自然に養っていくのです。

 「制限の中の自由」を子どもに与え、子どもが自分で選択をし、その選択の結果(良い結果であれ、悪い結果であれ)を受け入れることで責任感を学ぶ機会を作る、という関わり方は、まさにアドラー心理学ベースの勇気づけ子育てとシンクロします。

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