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親野智可等 やっぱり子どもは褒めるに限る

子育て・教育

親野智可等 やっぱり子どもは褒めるに限る

「なんでうまくできないの?」という声掛けを、「上手にできたね!」に替えると、不思議と「できる」ようになる

先日、日経BP社で小学校低学年のお子さんをお持ちの親を対象に、親野智可等さんのセミナーを実施しました。親野さんは、公立小学校で23年間、教師を務めた経験からメルマガ「親力で決まる子供の将来」を発行する教育評論家です。学習面を中心に小学校生活を充実したものにするために、親は子どもとどう接していくのがいいのかという、親子のコミュニケーションについてお話を聞きしました。その内容をお伝えする本連載。7回目のテーマは「子どものやる気を引き出す親子コミュニケーション」です。

褒めてあげると、できるようになる

親野智可等さん
親野智可等さん

 前回まで、子どもが勉強にしっかり取り組めるようにするための「合理的工夫」についてお話をしてきましたが、ここからはもう一つの「工夫」である、「言葉の工夫」についてお話したいと思います。

 以前、説明したように「また、~~していない!」「なんでしないの!?」「しないとダメでしょう!」といった、否定的に子どもをとがめるような叱り方には、何一つよいことはありません。こういった言葉は極力使わないように決意してください。これはなかなか難しいことですが、親が固く決意して努力しているうちに、だんだんできるようになってくるものです。

 とはいっても、その代わりにどうすればよいのか、困惑する方も多いでしょう。では、実際にはどうすればいいのか。一つ、私がたまたま見ていたローカルニュースの番組内でのお話を紹介したいと思います。

 そのローカルニュース番組では、地元で開催された親子料理教室の模様が放送されていました。色々な親子が参加していて、それぞれにシチューを作っています。そのとき最初に登場したお母さんは、否定語のオンパレードでした。

 そのお母さんのお子さんはまだ小学校1年生くらいの男の子。うまくシチューを混ぜることができません。そこで、お母さんは叱るわけです。「シッカリ混ぜないとダメでしょ! ホラホラ、集中しなきゃダメでしょ! こぼれてる、こぼれてる!」と。ずっとこんな感じで叱っているんですね。そのうち、子どもはやる気を失っていきます。

 その様子に気づいたお母さんはさらに言います。「あんた、やる気ないの? いつもそうなんだから」「やる気がないなら、やめてしまいなさい!」とまで……。その叱る模様がずっと放送されていたのです。

 私はその様子を観ていて、「それはお母さん、あなたのお子さんがうまくできないのは、あなたのせいですよ」と、1人でツッコミ入れていましたけどね(笑)。

 その後、今度は全く逆の母娘の様子が映し出されました。そのお母さんは娘さんをずっと褒めているのです。「~~ちゃん、上手だねえ!」と。ただ、シチューを混ぜているだけですから、うまいも何もないのですが、子どもというのはそれだけでやる気満々になるものです。

 実は結構こぼれていたのですが、それでもお母さんは「こぼさずに上手に混ぜることができたね!」とも言っていました。すると、不思議なことに、その子どものシチューを混ぜる手つきが次第にゆっくりと丁寧になっていって、こぼさないで上手に混ぜることができるようになったのです。

 その様子を眺めていた私は、「あ! コレだ!」と思いました。やっぱり大事なのは褒めることなんです。子どもが何かをできるようになったら褒めてあげるのではなく、先に褒めてあげるのです。褒めてあげたら、子どもはその通りになります。

 たとえシチューがちょっとくらいこぼれていたとしても、「こぼさずにできるね!」と言うのです。そうすると、子どもはゆっくり混ぜてこぼさなくなります。先に褒めることで、子どもはできるようになるわけです。

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