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杉並発・保活革命を率いた“ジャンヌ・ダルク”

子育て・教育

杉並発・保活革命を率いた“ジャンヌ・ダルク”

杉並区で保育園増設を求めて声を上げた曽山恵理子さん、インタビュー前編

 日経DUALの読者のみなさん、こんにちは。治部れんげです。前回は、「勤続27年、彼女が男女賃金差別で会社を訴えた理由」にたくさんの反響をいただき、ありがとうございました。今回はDUAL世代のワーママへのインタビューです。登場いただくのは、曽山恵理子さん(37歳)。小学生と保育園児のママです。曽山さんの名前を「どこかで聞いたことがある」人もいるのではないでしょうか?

 そうです。待機児童の保護者が保育園増設を求めて自治体に異議申し立てをする、いわゆる「保育園一揆」を全国に先駆けて杉並区で行ったのが曽山さんでした。曽山さんは、「育児は母親がやるべきだ」と公言する杉並区議と雑誌「婦人公論」上で対談したり、先日の東京都知事選挙の際は、ウェブメディア「ハフィントンポスト」で子育て支援政策について提言しています。いわば働く親のフロントランナーと言えます。

 曽山さんが行った、行政に対する異議申し立ては法律にのっとった正攻法ですが、お上にモノを言う習慣がまだ根付いていない目下の日本では「ジャンヌ・ダルク」のように崇められたり、「すごすぎる」と敬遠されることも多いそうです。

 筆者が曽山さんと会ったのは、約1年前。当時の勤務先が近かったので連絡を取り合ってお昼ごはんを食べました。一体どんな人だろう。もともと政治に興味があったのだろうか。会社員なのに実名・顔出しで行政にモノ申す勇気はどうして出てきたんだろう。きっと海外育ちに違いない……。

 こんな予想は全て裏切られました。曽山さんはフツーの「働くお母さん」だったのです。彼女が大事にしていたのは、社会を変えるとか、日本を変えるといった「大きな物語」ではなく、可愛い子どもと共に暮らしながら仕事をしたいという、ごくごく当たり前の希望をかなえるための「地道な行動」でした。

 これから一緒に、曽山さんの生の声を聞いていきましょう。

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治部 保育園が足りないこと自体は、働く女性ならほとんどの人が知っていて、不安や不満を抱いています。でも、実際に解決するために動く人は珍しいです。そういう中で、曽山さんが「杉並区の待機児童問題」を解決するために行動を起こした理由を教えてください。

すべての始まりは、保育園の父母会で役員を担当したことだった

曽山さん(以下、敬称略) 2006年に上の子の保育園で父母会役員を担当しました。この時、他園の情報を知りたくなって、SNSの「mixi」で「杉並の保育園」というコミュニティを作りました。情報をやり取りする中で、待機児童問題に悩む保護者が実に多いことを知り、何とかならないかと、ボランティアで入園相談を始めました。これがきっかけで、杉並区の待機児童問題に関わるようになりました。

 2009年には「保育園を考える親の会」の情報交換イベント「はじめての保育園in杉並」に誘ってもらって新しい仲間を得たこと、そして下の子の「保活」を当事者として進めるうちに、認可保育園設置のための署名活動を知り、そこでも同じように保活に悩む仲間を得たことで、さらに活発に活動するようになりました。


長女を抱き上げる曽山さん

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