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学童保育は定員オーバー! ママ校長だって悩んでいる

子育て・教育

学童保育は定員オーバー! ママ校長だって悩んでいる

山口照美 校長としての立場と、1歳と6歳の子どもを抱える親の狭間で

 敷津小学校では、卒業式と新1年生を迎える準備で忙しい。同時に、我が家も長女の小学校入学を控えている。保育園の保護者会では、茶話会の担当だ。当日流す映像の編集をするため、すき間時間を捻出するのに苦労している。入学式が重なり、娘とはお互いに別の学校へ向かうことになる。せめてもの気持ちで、娘とおそろいの白のジャケットを着ようと思う。

 この1年、公立小学校の校長としての立場と、1歳と6歳の子どもを抱える親の立場とで、悩ましかった。

お手本になれない悩み


引っ越しの荷物から掘り出し、段ボールだらけの家でひな祭り前日に飾ったひな人形。息子の魔の手が及ばないのは良かったが、まだ出しっ放しなのが悩ましい

 学校や地域で差はあるだろうが、敷津小はPTAや地域との飲み会が多い。そこで得る情報もあるし、学校の応援団を増やすことも校長の仕事だ。しかし、続くと割り切れない日もある。保護者のお手本となるべき校長が、小さな子を家に置いて遅くまで飲んでいるのはいかがなものか。

 女性の役割を固定しようという発想は無い。実際、私たち夫婦は男女の役割が世間とは逆だ。私がメインの稼ぎ手であり、夫が家事育児の担い手である。介護の仕事と自営業なので、時間のコントロールは私よりしやすい。だから、私が夜遅くても対応できる体制になっている。

 そうは言っても、保育園児と親がゆっくり過ごす時間は貴重だ。ご飯、お風呂、明日の準備、歯磨き……と追い立てる過ごし方ではなく、「ゆっくり」過ごす。2人いた方が、余裕はできる。夫は奮闘してくれているものの、申し訳なくなることがある。

学校の運動場で子ども達と鬼ごっこをしたり、図書室で本を一緒にめくったり。

楽しい時間の後に、ふっと気持ちが揺らぐ。

自分の子と、本気でたっぷり遊んだのはいつだろう?

学校で働く多くの親が抱えてきた葛藤を、今まさに体験している校長は少ない。

 その点では、教頭希望者が激減している大阪市で(原因に公募校長制度があることは申し訳なく思いつつ)、「子育て世代でも管理職になれる」仕事の仕方や制度変更の提案は、私の役目だと考えている。

就学直前に引っ越した理由

 さて、娘の小学校進学を控え、親として私がしたことは「引っ越し」だった。校区を変わる目的だ。ただし、よりよい学習環境を求めてという転居ではない。それならば、引っ越し前の小学校のほうが人数もクラス数も少なく、目が行き届くだろう。

 決断した理由は、保育園の子たちの多くが進学する小学校に私自身が通わせたかったからだ。

 小学校の現場にいて、親同士のつながりを作る難しさを感じている。さまざまに声をかけ、PTAの方々も努力してくださっている。それでも、保育園の保護者会ほど濃密にはなれない。兄弟姉妹のように関わり合って育ち、互いに成長を喜び合ってきた親同士のつながりは、共働きの家庭にとって心強いものだ。

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