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顕微授精を6回継続した悪夢の9カ月間に終止符

生活・家事

顕微授精を6回継続した悪夢の9カ月間に終止符

不妊治療を32歳で開始した共働きの山本夫妻。生活や仕事を犠牲にして通院したが、費用はかさみ、納得のいく治療は受けられなかった(前編)

「不妊」とはWHOの定義によると、「避妊をしていないのに12カ月以上妊娠に至ることができない状態」。特に働きながらの不妊治療は、周囲にも相談しづらく、仕事にも影響を及ぼす可能性があるだけに、実は体験者の生の声が聞きたいという要望が編集部に数多く寄せられています。

そこで、不妊治療専門医の黒田優佳子先生に患者さんをご紹介いただき、「不妊治療専門のクリニックは『妊娠率』だけを基準に選んでいいのか」「体外受精や顕微授精にはどんなリスクがあるのか」などのテーマを交えながら不妊治療について聞きました。(以下の人名は仮名)

今回紹介するのは、東京都内在住で共働きをする、山本哲也・久美子夫妻(ともに34歳)。2人とも仕事で非常に忙しい毎日を送っています。32歳で結婚、1年後に不妊治療を開始し、一度は子どもを断念したものの、現在4院目である黒田先生のクリニックでの治療再開を決意したところです。

山本夫妻は「以前通っていたクリニックでは、不妊の原因が何なのか、どこで治療をやめるべきなのかといった具体的な指針が示されないまま、終わりの見えない状態にはまってしまった」と言います。これまでの治療費は累計400万円。「子どもを授かった親にとって、授からせてくれた医師は“神”。今まで通ってきたクリニックを責めるつもりはない。でも、これから治療を始める人に、知ってほしいことがあるんです」

<前編>では最初に掛かった都内有名クリニックで、次第に疑問を持ち始めたこと。仕事との両立に苦しんでの部署異動、やがて転院を決意するまでを語っていただきます。

最初に行った総合病院で、「不妊治療専門クリニックへ」という助言を受けた

DUAL編集部 不妊治療を始めた経緯を教えてください。

久美子さん(以下、敬称略) 私達は結婚当初から、すぐにでも子どもが欲しいと思っていました。基礎体温をつけ、市販の排卵チェック薬などを利用しながら、妊娠のタイミングを待っていたのですが、なかなかうまくいかず、結婚1年後から病院に通い始めました。

―― 最初に選んだのはどんな病院でしたか?

久美子 通いやすい場所という条件で探し、近所の総合病院の産婦人科を選びました。

 通常、検査は基礎体温の測定指導から始まりますが、私達は既に自分達で試みた後だったので、初回から子宮の内部と卵管が通じているかをチェックする子宮卵管造影を行ってもらいました。検査の結果、異常がないことが分かり、「男性不妊も増えているので、男性のチェックもしましょう」と言われました。

 夫も非常に協力的なので、すぐに精子のチェックを行ったところ、「精子の状態が良くない。あなた方の状態だと自然妊娠は難しい。顕微授精(*1)をしたほうがいい」と強く勧められました。

*1: 体外受精の一種で、精子を直接卵子に注入する方法


画像はイメージです

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黒田優佳子先生の「優しい生殖医療講座」

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