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横浜市PTA 役員に「PTAの任意加入」を研修

子育て・教育

横浜市PTA 役員に「PTAの任意加入」を研修

川端裕人/横浜市PTA連絡協議会・森川智之会長(上)「任意加入」が原則だが、現場には「脱退しにくい雰囲気」がある

法律上は任意参加でありながら、全員参加が暗黙の了解になっていることも多いPTA。「子どもが小学校に入学した日からPTA会員になった僕は、なんか変だぞと感じたり、いやいやなかなかPTAっていいとこあるじゃんなどと思いつつ、2007年からはいわゆる本部役員まで経験してしまった。その航海の中で、感じ、調べ、議論してきたことをまとめて」1冊に著した『PTA再活用論―悩ましき現実を超えて』 (中公新書ラクレ)の著者である作家の川端裕人さんが、各地のPTA活動や組織活動をリポートします。今回は横浜市PTA連絡協議会・森川智之会長に、近年の独自の取り組みについて伺いました。

研修で新任PTA役員に「PTAの任意加入」を教える、横浜市PTA連絡協議会

川端 新しいPTAの形を模索している事例として、今回は横浜市PTA連絡協議会をご紹介したいと思います。横浜市PTA連絡協議会は2014年度のPTA新任役員研修会で「PTAと任意」をテーマにした研修を実施されました。

 その資料には「PTAは任意参加である」「脱会が自由である」など、従来のPTAのイメージからはかけ離れているように思える言葉が並んでいます。これ、本当は、当たり前のことなんですけど、当たり前のことを当たり前に言えないのがPTAという場だったりします。なぜここまでもっていけたのか。その背景をぜひ伺えればと思います。横浜市PTA連絡協議会というのはそもそもどういう組織なのですか?

森川さん(以下、敬称略) 横浜市PTA連絡協議会は、横浜市立の小中高と特別支援学校のPTAが所属する任意団体です。関連する諸団体との連携も行っています。横浜には18の区と2つの部会があります。横浜市など一部の政令市の場合は、県のPTA協議会には所属していないなど、都道府県のPTA協議会とは若干組織が違っています。私は港北区在住で、港北区にも港北区PTA連絡協議会があります。正式名称は長いので、それぞれ普段は横浜市P連、港北区P連と呼んでいます。

―― ちなみに港北区の協議会、横浜市の協議会には、いくつのPTA組織が参加しているのでしょう。

森川 港北区は34です。横浜市全体には、510のPTA組織があります(取材時現在。2015年度は横浜市全体で509のPTA組織がある)。

―― 例えば横浜市の小学校に子どもを入学させた保護者がいるとします。最初はPTAって、自分の子どもの学校単位で組織されているものと見えると思うんです。そういう保護者に、小学校の個別のPTAとPTA連絡協議会の違いをどのように説明するのでしょう?

森川 シンプルに言えば、自分の学校のPTAは「学校の保護者が集まるもの」。その集合が市のPTA連絡協議会ということですね。

―― 学校単位のPTAが“市のPTA連絡協議会の下部組織”だと誤解されてしまうことがあると思います。

森川 そう考える保護者もいると思います。しかし、横浜市P連の役員は上下関係は意識していません。あくまで並列した組織だと捉えています。

―― 「学校のPTAに入会すると、自動的に市のPTA連絡協議会の会員になってしまう」という言い方をされることがよくあります。横浜市の場合はそういうわけではないのですか?

森川 横浜市に限らず、市P連や県P連などの地方協議会はそもそも強制加入ではありません。横浜市P連に加入していないPTAも1つあります(2015年度は全PTAが加入)。加入しているPTAは、学校のPTA会員から集めた会費の一部を市P連に納めています。

―― 区のPTA協議会と市のPTA協議会の関係を混同しているということはないのでしょうか?

森川 いや、混同はかなりあると思います。ただ規約上は、市のPTA連絡協議会の下に区のPTA連絡協議会があって、その下が学校のPTAといったヒエラルキーはありません。

―― 森川さん自身についてお伺いします。どういう経緯で横浜市PTA連絡協議会・会長になられたのでしょう?

森川 まず小学校のPTA会長となったのが始まりです。私の前の会長のお子さんが卒業するというときに、何人かの候補を経てなぜか私の名前が挙がったようです。私の小学校のPTA会長はその地域で何代も続く家の方が会長となる場合もあったようですが、私はもともとは地域にゆかりのない九州の出身です。自営(公認会計士)で、活動がしやすいだろうということもあったと思いますが、巡り合わせだったと思っています。

 小学校のPTA会長のときに、輪番で区連の副会長となりました。港北区の場合は会長・副会長が市のP連の理事になるという決まりがあります。それが横浜市P連に関わることとなる最初のきっかけです。

 理事を1年間務めた3年後に、私の区から出ていた市P連の役員理事のお子さんが中学校を卒業するということで、区から誰か後任の役員を推薦しなければならなくなりました。そのときに私に声がかかり、市P連の役員となりました。その後、副会長、会長となって現在に至ります。会長は各区の代表でできている役員選考委員会で候補者を選んで、総会で決議するのですが、役員選考委員会の議論の中身は私にも分かりません。


左から、横浜市PTA連絡協議会・森川智之会長、作家・川端裕人さん

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