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マイホームの購入予算を年収から決めるのは間違い

みんな「買える範囲で一番高い予算」で家を買いたがるが、そんな形で予算を決めてはいけない理由

 日経DUALから発売する住宅ローンの悩みを解決する書籍『住宅ローンのしあわせな借り方、返し方(中嶋よしふみ著)の内容をじっくり紹介していきます。

 本書は、住宅購入・ローン返済でよく言われる「マイホームの予算は年収の5倍まで」「頭金はとにかく入れる」「繰り上げ返済はなるべく早く」などの従来の「常識」とは異なる新たなアドバイスをお伝えします

 前回の第1章の紹介に引き続き、今回は第3章「お金はどこまで借りていいのか 〜予算と頭金について知ってほしい新常識〜」の一部をご紹介します。この章は、家の購入を検討している、もしくは今後考えていくご夫婦にぜひ読んでいただきたい内容です。

<第3章の主な目次>
●返済額は3つの数字で決まります
●家を買う予算はどう決めるべきか
●「年収の5倍」は正しい?
●あなたに合う予算は簡単に分かります
●今は余裕でも将来は破たんコース
●頭金を減らしたほうが得をする?
●【コラム】金利を選ぶときは、変動と固定、どちらがいいのか
●【コラム】固定金利を選ぶならば「フラット20」もあり
●【コラム】夫婦でローンを組むときは3つの借り方がある

【第3章】返済額は3つの数字で決まります

家の購入予算や頭金の「常識」は正しいのでしょうか。そのまま信じると、無理なローン返済につながります。

 家を買う際に、重要なポイントは5つあります。

買うか買わないか(いつ買うか)
いくらの家を買うか(予算はいくらか)
住宅ローンをいくら組むか
何年で返済するか
金利は固定か変動か

 家を買う際には決めなければいけないことがたくさんありますが、この5つのポイントは最優先で悩んでください。ここでローンの返済ができなくなるかもしれないリスクが決まり、なおかつ後からの変更ができない(しにくい)からです。

 住宅ローンの返済額は、借り入れ額、金利、返済期間という3つの数字で決まります。この計算は銀行や不動産会社でやってもらうか、それらの会社のウェブサイトで簡単にシミュレーションできます。計算方法はもう一つ、毎月の返済額と金利、返済期間から、総額いくらのローンを借りられるかの計算もできます。

 それでは実際に住宅ローンの返済額を計算してみたいと思います。3000万円のマンションを買いたい場合、まずは購入時にかかる各種手数料(諸費用)を新築なら5〜7%、中古なら8〜10%程度を加算します。仮に5%で150万円とします。

 頭金として500万円を貯金から払い、諸費用も現金で払うことにした場合、住宅ローンは2500万円です。金利は1.5%で全期間固定にし、現在30歳の夫婦が「定年までに返そうか……」と話し合って、返済期間は30年で組むことにしました。2500万円のローンを金利1.5%で借りて30年で返すというシミュレーションをすると、毎月の返済額は約8.6万円、返済総額は30年で約3106万円になりました(サイトによっては、端数処理等で多少金額にずれが生じる場合があります)。

ローン以外にも費用がかかる

 この金額は住宅ローンだけですから、これで終わりではありません。マンションならば管理費・修繕積立金がかかります。これはチラシや不動産会社が配布する資料等に小さい文字で書いてあります。仮にこれを月2万円とします。マンションを保有していると固定資産税もかかります。仮に年間で10万円とすると、月8000円ぐらいです(実際の支払いは年4回、条件を満たすと一定期間半分に減額されます)。

 最後に住宅ローンを借りると団信(団体信用生命保険)という保険に加入しますので、その保険料も加算します。これは住宅ローンを借りた人が死亡すると借金が帳消しになる生命保険です。銀行で借りると金利に保険料が含まれていますが、この章のコラムで後述するフラット35という仕組みでは別途費用がかかります。計算すると年間で8万9500円、1か月あたり約7458円となりました。

 これらの費用を合計すると約3.5万円です。住宅ローンの返済額に加算すると、毎月の支払額は合計で約12.1万円となりました。これが支払総額ということになります。一方、条件に該当すれば住宅ローン減税を受けられます。年末のローン残高に1%を掛けた額が所得税・住民税から戻ってきます。この場合、初年度は約24万円です。

 なお管理費・修繕積立金は数年後には値上がりする場合があります。これも要確認です。固定資産税も3年に1回変わります。団信の保険料も住宅ローンの残りの額(借り入れ残高)に応じて毎年減っていきますので、返済が進むほど安くなります。住宅ローン減税は年末の時点のローン残高で決まりますので、返済が進むほど減税額も少なくなります。

 このように住宅ローンを計算するには、最初に家の購入予算を決める、次に諸費用と頭金の額から借り入れ額を決める、金利と返済期間を決める、これらの数字を使って住宅ローンを計算する、最後に毎月の諸費用を加算して月々の支払総額を確認する、という流れになります。

 金利は、借り入れの時点から返済終了まで変わらないフラット35を前提に計算しています。金利の選択についてはこの章のコラムを参考にしてください。

【ポイント】
 まずは練習として、シミュレーションサイトで住宅ローンの計算をしてみてください。金利や返済期間を少し変えるだけで返済総額は大きく変わることが分かると思います。

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