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無痛分娩 痛みのないお産が高齢出産に向くわけ

生活・家事

無痛分娩 痛みのないお産が高齢出産に向くわけ

知っておきたい分娩の知識(下)「おなかを痛めて産むからわが子を愛せる」の壁 無痛分娩のメリット、デメリット

無痛分娩の病院選び、ココをチェック!

■ 24時間無痛分娩に対応しているか
 出産施設の減少で、「お産難民」という言葉が社会現象となっていますが、無痛分娩は麻酔の管理が必要な分、自然分娩よりも多くのマンパワーが必要です。無痛分娩施行施設がなかなか増えないのは、マンパワー不足も要因の一つです。

 夜間や休日は人手不足になるので、無痛分娩は日を決めて日中の計画分娩だけに制限している病院もあります。予定日の1~2週間前に分娩日を決めて、計画的に陣痛を誘発する方法です。

 しかし、陣痛が来るタイミングは予想できないもの。麻酔の処置ができる医師が不在の時間に産気づいた場合、希望と反して自然分娩でのお産になってしまうこともあります。「24時間の無痛分娩に対応しているかどうか」は、必ずチェックしましょう。

■ 麻酔のタイミングをチェック!
 一口に無痛分娩といっても、麻酔を行うタイミングや方法は医療機関によって様々です。陣痛の始まりと同時に麻酔を行い痛みを取り除く「完全無痛」もあれば、子宮口が5cmになってから麻酔を行う医療機関も。完全に痛みを取り除くのではなく、和らげる「和痛分娩」の医療機関もあります。麻酔のタイミングや方法は事前に確認するといいでしょう。

■ 無痛分娩の症例数をチェック!
 あくまで自然分娩がメインで、希望があれば無痛分娩も行っているという医療機関よりも、無痛分娩の実績が多い医療機関のほうが麻酔の管理にも慣れているので安心は大きいです。ただ、無痛分娩の症例数が多くても、医師・助産師の人数が多過ぎると、各スタッフの経験値が少ない場合も。医師と助産師の人数、年間症例数を確認するといいでしょう。

 総合病院のメリットは、何かトラブルがあったときにも各科の医師が連携してくれることです。持病などのリスクがある場合は総合病院での無痛分娩が安心でしょう。特にリスクがなければ、無痛分娩を専門とした小規模クリニックのほうが要望をくみ取ってもらいやすく、理想的な無痛分娩ができるでしょう。

 高齢妊娠を理由に、無痛分娩が鉗子・吸引分娩の確率を高めることを過度に心配することはありません。分娩のリスクを下げるには、無痛分娩か自然分娩かにかかわらず、妊婦さんの体重の管理が最も重要です。 

 また、「痛みを経験してこそわが子を愛せる」という考えについては、無痛分娩で痛みをコントロールしても、産後の母乳育児を妨げることはないとの研究結果が出ています。無痛分娩を行うか悩んでいる人がいたら、ぜひ医師に相談し、メリット、デメリットについて納得してから選択していただきたいと思います。

林聡
東京マザーズクリニック院長。広島大学医学部卒業。県立広島病院産科婦人科を経て、フィラデルフィアこども病院、ペンシルバニア大学胎児診断・胎児治療センターへ留学。留学中、出産時に激痛に耐えなくてはならない従来のお産に疑問を持ち、日本で無痛分娩を広めたいと考える。国立成育医療センター周産期診療部胎児診療科医長を経て、2008年より東京マザーズクリニック院長。

(取材・文/中島夕子 イラスト/三弓 素青 イメージカット/鈴木愛子)

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