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喜久屋 社内に従業員の子が安心して過ごす場がある

小酒部さやか/昭和40年代から男女の垣根を無くす試みを続けてきた会社。その理由とは?

従業員の子どもが安心して過ごせる場が社内にある


小酒部さん

―― 誰でも働きやすくするための保育制度だと思うのですが、この制度を始められたのはいつごろからでしょう。また、簡単にこの制度を教えてもらえますか?

中畠 それはもう十数年前からですね。特別に保育士を雇ったりすることはなく、休憩室などの共有スペースを使って、みんなで子どもを見たり遊ばせたりしています。当初、未就学児はノーだったのですが、親も同じ場所にいて面倒を見られるし、周りのスタッフも面倒を見るので未就学児も受け入れるようになりました。例えば、今日来る子も幼稚園児ですよ。

 本部には現在子どもが1人来ていますが、違う事業所では多いときは十数名いて、夏休みなんかもわらわら子どもが来ます。うちの会社に来た子が小学校の高学年になると1~2年生の面倒を見たりしています。一人っ子が多いから面倒を見るのも面白いらしく、勉強を教えたり自然発生的にやっていますね。


従業員の息子さんが一人幼稚園から工場に〝帰って”きて、ゆっくりくつろいでいた

―― その取り組みを始めたきっかけを教えてください。やっぱり女性がもっと働きやすいようにとか、女性の離職率が意外と高くてなんとかしたいとか、具体的な問題があったのでしょうか?

中畠 「働きたいし子育てもしたい」という女性社員の希望がきっかけです。子育てを優先すると収入が減るし、仕事を優先すると子育てがおろそかになる。じゃあ両方かなえばお母さんもいいし子どももいいし、最終的に会社のためにもなるわけです。

 何か特別なことをしているわけではなく、私が小さいころはみんなそういう感じでした。共働きの親のいわゆる鍵っ子が、うちの会社にしょっちゅう来ていました。近所の子がたくさん来て、おやつを食べたり遊んだりして、お母さんが家に帰ってくるぐらいに「じゃあね」と言って帰る。多分そういうのが私のバックグラウンドにあるのかなと思います。また、事業をタイでも展開していますが、タイには当たり前のようにそういう子育て環境があります。制度化しなくても子どもを工場に連れてきていたり、知り合いが見てくれたりしています。

―― 子どもがいると遊びたがったり、例えば急に機械のコンセントを抜いてしまったりとかいうトラブルが起きるかと思うのですが、仕事をするうえで気を付けていらっしゃることは何かありますか?

中畠 「工場に入ったら駄目だよ」と言うくらいですね。家庭で気を付けることの延長にあるというか、通常の気配りをすれば問題ありません。去年、15カ国から、合わせて40名ほどの見学者がいらしたときに、私が話をして同時通訳の人がしゃべっている間も近くで子どもがちょこまかと遊んでいました。皆さんにも「ここはこういう場所です」と事前にお断りしておきましたが、共感していただけたと思います。

子育てはお互いさま

―― お子さんを会社に連れてくる女性のパフォーマンスが落ちてしまったり、仕事の穴埋めを周りの人が負担に感じたりする場合があると思うのですが、どのようにバランスを保たれていますか?

中畠 結局お互いさまなんですよ。うちの工場の入り口に貼ってある人材募集の紙には「子育て支援事業所」と書かれてあり、皆がそれを分かっているので、例えば幼稚園から電話がきたと言うと、「この間お世話になったから、お迎えに行きな行きな」と言い合える環境がある。そういう関係性ですよね。

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