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オランダ移住に至るまで 家族を連れて「海外視察」

子育て・教育

オランダ移住に至るまで 家族を連れて「海外視察」

(上)第一線で働いていたからこそ抱いた日本への危機感。「親である僕と同じ道を歩ませても仕方がない」と海外の教育に目が向く

 博報堂のCMプランナーとして、誰もが名を知る大手企業の広告を40社以上手掛け、世界中を飛び回って活躍していた吉田和充さん。ハードながらも華やかな生活を送っていた吉田さんはこの3月、19年勤めた会社を辞めて妻・2人の子ども(長男6歳・次男2歳)とともにオランダでの移住生活を始めました。典型的な“成功パターン”として映るキャリアを捨ててなぜ?という疑問が先に立ちます。実際、吉田さん自身が周囲から受ける反応も「すぐには理解しがたい」「信じられない」という声が少なくないそう。しかし、吉田さんは、「日本の最前線といえる環境で仕事をさせてもらったからこその強い危機感があった」と話します。

「学歴エリートのはずなのに」 現実を目の当たりにして葛藤

 入社以来、映像を中心としたCM制作の面白さに没頭してきた吉田和充さん。1年目は「季節が過ぎるのも忘れて、気づいたら半袖の服で冬を迎え」、最も忙しい時期には年間の休日5日のみという生活。「いいものを作りたい」という思いで走り続けてきたが、キャリアを重ねるにつれ、少しずつフラストレーションがたまってきている自分に気づいた。

 「クライアントが大企業であるほど決裁の仕組みが複雑で10以上の段階を踏む。優秀であるはずの人が意見を消したり、曲げたり、『持ち帰ります』と言って何もしなかったり…。本来はできるはずだったものが実現しない悔しさを何度も味わってきました。クリエイターとしてふがいない気持ちと同時に、組織としての日本の企業の弱さを目の当たりにしました」

 本来持っているはずの能力を発揮できていないビジネスエリート。その彼らは皆、受験戦争を勝ち抜き、一流といわれるトップ大学を卒業し、就職ランキング上位のトップ企業への切符をつかんだ“一流の人材”のはずだった。

 吉田さん自身も指折りの進学校として有名な都立高校を卒業後、一浪を経て慶應義塾大学に入った“学歴エリート”の一人だ。「自分も含めて、『有名学校を卒業しても、こんなものなのか』と失望してしまったのです」


左/教会を中心に運河が囲むユトレヒトの街中にて。右/自宅の近所で

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