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難関中学の入試ってどんな問題が出るの?

子育て・教育

難関中学の入試ってどんな問題が出るの?

入試問題は“学校からのラブレター”。入試問題を分析すると見えてくる「学校が求める生徒像」

去る12月3日、本連載の内容を基にした中学受験必読本『中学受験 基本のキ! 新版』の発売を記念して、著者の西村則康先生と小川大介先生による中学受験セミナー「本番で勝てる中学受験生の育て方』が開催されました。会場には受験生を持つママ・パパ、約150人が集いました。本連載ではその内容を3回にわたってご紹介します。第1回は「昨今の難関中学の入試では、どんな問題が出題されているか?」。そこから見えてくる難関校が求める生徒像を探ります。

【『中学受験基本のキ! 新版』発売記念セミナー】の記事はこちら
第1回 難関中学の入試ってどんな問題が出るの? ←今回はココ!
第2回 意外と侮れない! 子どものタイプと塾の相性
第3回 中学受験のプロがあなたの悩みに答えます!

【開成】小学生には馴染みのない表現が登場。一歩深めた学習を


西村則康先生

 開成中学と言えば、“男子御三家”の一つ。中学受験の最難関校として知られています。特に算数入試が難しく、「緻密な作業力」と「問題条件を正確に読み取る力」を問われる問題が出題されます。頻出分野は「平面・立体図形」「規則性」「速さと比」「数の割合」「数の性質」などで、大問数は3~4問。解答用紙には、式と答えだけではなく「考え方」を書かせるスペースがあります。処理能力、思考力、想像力が試される問題で、6~7割の得点が合格ラインと言われています。

 ところが近年、開成の算数入試に「より開成らしさが見られるようになった」と西村則康先生。その変化とはどんなものなのでしょうか?

 次の問題は、2016年度の開成中学の算数入試の問題です。

【大問1】

 2つの地点X、Yを結ぶ道があります。A君はXからYへ向かって、B君はYからXへ向かって移動し、地図上の中間地点Mで出会うことにしました。地図には等高線が描かれていなかったため、B君は、図1のように2人とも水平な道を移動すると考えました。B君は、自分がA君より速く移動できること、おのおのがつねに同じ速さで移動することの2つをふまえて、A君が出発してから15分後に出発しました。これで、2人はちょうどMで出会うはずでした。

 ところが、実際には図2のような下り坂がありました。X%の下り坂では移動する速さがX%だけ増すことになります。ここで下り坂がX%であるとは、

のことを指します。それでも無事に、2人はちょうどMで出会いました。このとき、以下の問いに答えなさい。

 なお、3辺の長さの比が3:4:5や5:12:13となる直角三角形を利用してもかまいません。

(1) ①A君がXを出発してからMでB君に出会うまでに「実際にかかった時間」は、「事前にB君が想定していた時間」の何倍ですか。

    ②B君がYを出発してからXでA君に出会うまでに「実際にかかった時間」は、「事前にB君が想定していた時間」の何倍ですか。

(2) A君がXを出発してからMでB君に出会うまでに「実際にかかった時間」を求めなさい。

(※ 2016年度、開成中学の算数の入試問題より。開成中学校の許諾を得て掲載しています)


会場には多くのママ・パパが詰め掛けた

 「大問1からいきなり長文ですね。さらに『X%の下り坂』といった小学生では見慣れない表現があり、長文や初見のものに苦手意識を持ってしまう子は、問題を把握することが難しかったと思います。大人びた表現に慣れている子や数学的言語を知っている子に有利です」

 では、なぜこのような表現を使うようになったのでしょうか?

 「近年、開成中学では数学的な(高校入試に使われるような)考え方や言い回しを使った問題が出題される傾向にあります。『X』や『Y』といった文字を使うのも、その先に習う数学を意識しているからです。こうした表現を使う背景には、小学校で学ぶ学習内容にとどまらず、その先も応用できる力を持ってほしいという学校側の思いがあります。だからといって、中学から学ぶ数学を勉強しろと言っているわけではありません。しかし、算数の公式を覚えるだけの学習では、通用しないのも事実です」

 では、どのような学習をしていけばよいのでしょうか?

 「例えば上の問題の中に3:4:5の直角三角形が出てきますが、これをただ『三平方の定理』と暗記するような学習では、こうした問題は解けないでしょう。三平方の定理について学ぶのであれば、『なぜそうなるのか?』 『ほかにはどういうものがあるのか?』など一歩深めて考えさせ、『なるほど、そういうことか!』と納得して自分の知識として定着しなければ、それを応用することはできません」

 「こうした学び方に必要なのが、親の力です。といっても、親が三平方の定理について詳しく教える必要はありません。教えるのはプロの先生の仕事です。親御さんにやってほしいのは、その理解を深めるための声かけです。『どうしてそうなるんだろうね?』『ほかにもあるのかな?』と質問を投げかけ、疑問のポイントを深める導きをしてあげればいいのです。こうして一段掘り下げるだけで理解度の差がつきます。ただし、あまり掘り下げ過ぎてしまうとキリがなく、科学者レベルの領域になってしまいますので、『一段だけ深めた学習』を意識しましょう」

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定員/各100名(申込先着順、定員になり次第締め切らせていただきます)
受講料/各10,800円(税込)
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