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「ステロイド=怖い」の思い込みは治癒の機会を逃す

子育て・教育

「ステロイド=怖い」の思い込みは治癒の機会を逃す

ステロイドを過剰に避ければ、副作用は避けられる代わりに薬のメリットも得られない。湿疹の放置は二次的リスクを引き起こすことも

 こんにちは。阿真京子です。今回お伝えしたいのは「ステロイド」についてです。予防接種と並んで、様々な意見をお持ちの方がいるテーマですが、空気が乾燥し肌のトラブルも多くなるこの時期にぜひ取り上げたいと考えました。はらこどもクリニック医院長・小児科医の原朋邦医師の解説を交えてお届けします。

子どもに「非ステロイド性抗炎症剤」を使うべきではない

 原医師は「患者さんを診ていて悲しくなるときがある」と話します。

 「先日、両頬が真っ赤にただれた赤ちゃんが10カ月検診にみえました。検診なので患者さんとして来たわけではないのですが、頰の状態が気になったので聞くと、生後2カ月ごろから良くなったり悪くなったりを繰り返しているとのこと。アトピー性皮膚炎と診断されたそうですが、治療にはステロイドホルモン含有の軟膏を一切使わず、非ステロイド性の抗炎症剤の軟膏と、抗ヒスタミン剤の連続投与が行われていることが分かりました」

 この状態がなぜ問題なのか、原医師は話します。

 「まず、生後2カ月ごろからアトピー性皮膚炎を発症することは非常にまれであり、このケースは脂漏性湿疹(皮膚炎)と考えられます。脂漏性皮膚炎の場合、マラセチア フルフルという真菌の感染が因子になっていることもあるため、『抗真菌軟膏』を使用することで短期間に好転することがありますが、この症例ではそのような治療方針も取られておらず、非ステロイド性抗炎症剤が処方されているだけでした」

 続けて、非ステロイド性抗炎症剤を子どもに処方することにも問題があると指摘します。

 「仮にもしアトピー性皮膚炎であるなら、ステロイドホルモン含有の軟膏を使うべきでしょう。非ステロイド性抗炎症剤の薬は、抗炎症作用が弱く、おまけにかぶれやすく、子どもに使うべきではないからです。恐らく、医師かお母さん、あるいは双方の『ステロイドは怖い』『ステロイドは使いたくない』という思い込みのもと、このような処方が行われていると考えられます。医療の場を頻繁に受診しているようなのにまったく実りを得ておらず、しかも子どもへの使用が懸念される薬の処方が行われている。こうした状況に置かれている親子は少なくないのです」

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