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子育て・教育

落ちる、挟まる、衝突する…遊び場の事故どう防ぐ

安心して遊べる空間づくりをテーマに2人の専門家が対談(上) 想定外を知って最大限の安全性を確保

 夏休みは子どもたちが思い切り遊べるチャンス。海や山、近場のイベントに出かける機会がたくさん待っています。でも、そんな楽しい遊びが、思わぬ事故やケガにつながることも。子どもも親も安心して遊べる空間づくりをテーマに、「Make Play Safe勉強会」を主宰する建築家の遠藤幹子さん、展示プランナーの今泉真緒さんが語り合いました。

(上)落ちる、挟まる、衝突する…遊び場の事故どう防ぐ ←今回はココ
(下)子どもたちを育む、安全で刺激的な遊び場を

子どもの事故は思いもかけないところで起きるもの

—— 夏休みは子どもの思わぬ事故が起きやすい時期です。子どもの遊び場では、どんな事故が起きやすいのでしょうか?

遠藤 子どもの事故で多いのは、高いところから「落ちる」、走り回って他の子や遊具に「衝突する」、狭い空間に「挟まる」、水筒やフードのひも、自転車のヘルメットのストラップが引っかかって「窒息する」などがあると言われています。

 特に窒息は、死亡など重大な事故につながりやすいので注意が必要。いくら遊具などのハードが安全性を追求しても、子どもの服装や行動というようなソフトが原因となる事故も多いのです。

今泉 私は展示の企画などを手掛けているのですが、よく「ヒヤリ」とするのは、隙間の事故ですね。子どもは予想外の動きをするので、思ってもいなかった場所に挟まったり、落ちたりするような危険があります。運営側が安全性にいくら配慮しても「想定外」のことは起こり得るもの。展示スペースに休憩用で置いた椅子で遊んで転んでしまう、なんていうケースもあります。そういうことも考えながら、最大限の安全性を確保すべく検討するようにしていますね。

遠藤 子ども向けの遊具や施設、展示などを設置するときは、色々なリスクを想像してそれに対応するのが作り手の責任です。

 例えば、高い場所に登って遊ぶような遊具であれば、わざと小さな子が登れないように工夫をしたりもします。高い場所から落ちても、それに十分対応できる年齢、身体能力のある子どもしか登れないように角度をつけたり、段差を大きくしたりするんです。もちろん、落ちたときに他の遊具にぶつからないように周りに十分なスペースを確保する、地面にも堅い素材を使わない、などもあります。

【気を付けたい!子どもの遊び場での事故】
*高いところから落ちる
*走っていて他の子どもや遊具にぶつかる
*フードや水筒のひもが引っかかって窒息
*狭い場所に頭や首、手足、指などが挟まる

【遊び場で実際に起きた事故事例】
●公園のうんていでランドセルが引っかかって窒息死(2002年)
腹ばいになってうんていで遊んでいてバランスを崩し、首とランドセルが引っかかってしまった事故。うんていから落下してケガをする事故も多く、うんていの構造を再検討し、子どもが登ったり、落ちたりしない工夫が必要。またヘルメットや水筒など、子どもの首回りにあるひもは危険度が高い。

●校庭のサッカーゴールの下敷きに(2004年)
突風で重さ345kgのサッカーゴールが倒れ、近くで遊んでいた中3男子が死亡。サッカーゴールは地面に固定されていなかった。移動式ゴールは必ず地面に固定し、使わないときはネットを外すなどを徹底する必要がある。

●回転式遊具で、同じ日の別の時間に2人の子どもが指を切断(2004年)
遊具の回転軸にはめられていたボルトが何らかの原因で外れ、その穴に指を突っ込んだ状態で指先を切断。同様の事故が同じ日に午前と午後の2回発生した。遊具そのものの危険性に加えて、事故対策マニュアルの整備が必要。重大な事故が生じたら即刻使用中止などの対応が求められる。

参考/『子どもたちを事故から守る~事故事例の分析とその予防策を考える~』(山中龍宏)※1

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