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“ワーク・ライフ・シームレス”親業も仕事も自然体

山口照美/区長も家に帰れば2人の子(小5と6歳)のママ。親業と仕事がシームレスにつながる日々を綴る

育児では「教え込む」より「引き出す」ほうが、楽しい

 育児や子どもの教育に関しても、あまり熱心ではない。習い事は、娘がずっと続けているスイミングが1つだけ。土曜日に夫が送り迎えをする。そろそろ6歳の息子にも何かさせたいと思いながら、今はぬり絵やお絵描きにハマっているので好きなだけやらせている。50色の色鉛筆を与えると、微妙な色の違いを活かした表現ができるようになっていた。「教え込む」より「引き出す」ほうが、楽しい。

 先日は、娘が「学童保育にあるマンガの巻が抜けていて気になる」と言うので、ネットカフェで探してやった。2人用のブースで、私は職員向けのメール通信を書き、娘は少女漫画を読みふけって3時間過ごした。「ただ安心して一緒にいる」ことが、まず第一。次に、子どもの可能性をどう広げるかを、本人の好きなものや行動から考えてみる。

生野区では、メンコ対決を通じて防犯標語を覚える「ガチ☆メン」を開発し、区の子どもたちに人気です。学校対抗の大会で私も審判に飛び入り。燃えました!

 子育てにおいて焦りがないのは、娘も息子も一定の語彙力と思考力があると感じているからだ。マンガすら読まない子もいる。大人と会話をする語彙を持たない子もいる。自分で考えて、大人の会話に交じってきて、図書館で自分が読みたい絵本や本を探せる。そんな姉弟を見ていると、塾の国語教師だった自分の感覚としては「これでいいのだ」と思ってしまう。

 ただ、悩みもある。夫の時間感覚がスローペースで、夕食が始まるのが19時半か20時ぐらい。そこから1時間かけてテレビを見ながらだらだら食べて、食後もなかなか立ち上がらない。私が22時に帰っても、お風呂に入っていないことがあってつい叱ってしまう。「時計を見て! 逆算して動いて! 子どもは早く寝かせて!」と繰り返しても10年変わらない。仕事で疲れて帰ってきて、会える時間は圧倒的に短い自分が、怒り役をする虚しさも感じる。こればっかりは「早寝・早起き・朝ごはん」が本当に子どもに大事だと分かっているだけに、元小学校校長としていら立ちを覚える。

 息子が特に眠らず、父娘が寝ていても起きていることがある。そーっとのぞきに行った深夜の寝室で、パチッと息子が目を開け、いたずらっぽく笑う瞬間を「うれしい」と思ってしまう自分もいる。小声で「あかんやん」とささやき、絵本を一冊読んで、スーツのままうっかり寝そうになる。子どもの体温に、仕事の悩みが溶けていく。明日も、がんばろうと思える。

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