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「ずっと賃貸」だからこそかなう暮らしもある

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「ずっと賃貸」だからこそかなう暮らしもある

【100年ライフの新しい「住まい」計画特集】(3)身軽に動ける賃貸暮らしに満足。でも家計的には損?

 夫婦二人の新婚時代、子どもが生まれる前後の出産期、子どもが大きくなってからの子育て後期、そしてまた夫婦二人暮らしに戻っていく…。そんなライフステージによって変わりゆくのは、働き方だけではありません。その時々で必要な住まいも変化していくのです。

 「人生100年時代」と言われる長寿社会が到来しようとしている今、暮らす街も住む家も、その時々に応じて柔軟に変えていく、そんな新しい「住まい計画」が必要です。この特集では、不動産の購入、売買、賃貸、その他二地域居住に至るまで、様々な住まいの在り方を、ライフプランと併せて提案していきます。

 第3回は、「住宅は購入せず、賃貸住宅に住み続ける」というテーマでLIFULL HOME'S総研所長の島原万丈さん、ソニー生命のライフプランナー/ファイナンシャルプランナー(FP)の鎌田聖一郎さんにお話を伺います。都内の賃貸マンションに住むDUAL家族を例にしたシミュレーションの結果、そしてFPが「ずっと賃貸に住んでも大丈夫!」と太鼓判を押すのは、一体どんな世帯なのでしょうか。

【100年ライフの新しい「住まい」計画 特集】
第1回 住まいを考えることは、ライフを考えること
第2回 都心のマンションを売る、貸す場合の損益分岐点
第3回 「ずっと賃貸」だからこそかなう暮らしもある ←今回はココ
第4回 二地域居住はコストとメリットを見極めて決断を
第5回 都会で働き、地方で暮らす 選べる未来は無限

賃貸にはメリットしかないと思うけれど、このままで大丈夫?

 皇居を見下ろすマンションに明かりがともる。子どもたちを寝かしつけた後にそっとリビングに戻り、夜景を眺めながら1人でビールを飲む瞬間がサヤカにとって至福のひとときだ。そろそろ夫も帰ってくるだろうから何か簡単なつまみでも作ろうかとキッチンに向かうと、ダイニングテーブルに無造作に置いてある住宅広告が目に留まった。66平米で7000万円。新築、中古と物件はそれぞれだが、どれもサヤカの自宅のすぐ近くのマンションだ。無理、とても買えない。

 サヤカと夫・タカユキの職場がある永田町まで徒歩15分のこのマンションは、タカユキの伯母から借りているものだ。もともとは伯母が1人で住んでいたが、動ける間は海外で暮らしたいとのことで「戻るまで管理するとでも思って」と相場の半分以下の家賃でサヤカたちに貸してくれた。伯母の申し出により、更新料も払っていない。結婚当初に入居し、家を買うまでの仮住まいのつもりだったが、結局もう8年以上住み続けている。その間生まれた子どもは6歳と3歳になった。6歳のヒカリは今春から都内でも屈指の名門といわれる近所の公立小学校に入学予定だ。

 職場まで近く、教育環境も申し分ない。周りのみんながマンションの頭金をためているのを横目に毎年のように家族でハワイ旅行に行っている。自分たちほど恵まれた夫婦もそうはいないだろう。その一方で、いつか伯母が戻ってくることを考えてそろそろ家を買ったほうがいいのではないかと悩む。同い年のタカユキは38歳。ローンを組むなら早めのほうがいいのかもしれない。でも、この家を出るなら出るで、そのときにまたマンションを借りればいいとも思う。多少家賃が上がったとしても、気楽な賃貸暮らしにはメリットしか感じないからだ。そう考える自分たちは甘いのだろうか。

気楽な賃貸暮らしが自分たちには合っている気がするけれど、いずれは買うことを考えたほうがいい…?

 前回に続き、とあるDUAL家庭のママの気持ちを再現した物語をお送りしました。賃貸暮らしに満足をしていても、親や周囲から「家賃を払うなんてもったいない」と言われたり、老後を考えたりするとやはり家を買うべき? と悩む人も多いのではないでしょうか。

今の時代、「死ぬより働けなくなるほうがリスク」

 住宅購入派からよく聞かれるのは「団信があるから死んだらローンを払わなくていい」という意見。団信こと団体信用生命保険とは、住宅ローンを借りた人が亡くなったり高度障害状態になったりしたときに住宅ローンの残債を金融機関が肩代わりしてくれるというものです。賃貸にはこのような制度はありませんし、特に夫婦のどちらかが単独でローンを組んでいる場合などは「生命保険代わりになる」という考えを持つ人も多いでしょう。

 しかし、LIFULL HOME'S総研所長の島原万丈さんは「団信は病気やケガによって働けなくなった状態までカバーしてくれません。人生100年時代の今、『住宅ローンのことで言えば、死ぬことよりも、働けなくなることのほうがリスクが高い』と言えるでしょう」と話します。また、ここ数年の分譲マンション価格の高騰についても島原さんはこう指摘します。

 「2003年ごろを底値に、分譲マンションの価格はどんどん上がり続けています。2017年には東京23区内の新築マンションの平均売り出し価格がついに7000万円を超えました。若い世代に人気の豊洲エリアを例に挙げると、60平米で6000万円台といったところ。なかなか手を出せない人も増えてくるでしょう」(島原さん)

 「団信」があるから必ずしも安心とは言えず、分譲マンションもどんどん値上がりしているこの時代だからこそ、賃貸という選択肢もあり得るのかもしれません

 次のページから、ソニー生命のライフプランナー/ファイナンシャルプランナーの鎌田聖一郎さんによる具体的なシミュレーションを交えて解説します。

<次のページからの内容>
● 分譲と賃貸、同じ額払うのなら分譲に軍配
● 遠い先の心配より、「今、どんな暮らしをしたいか」を考える
● ずっと賃貸に向いている人の「2つの条件」
● 「家賃交渉」は賃貸ならではのコスト削減術
次ページ 分譲と賃貸、同じ額払うのなら分譲に軍...

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