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小学校入学前に貯金の習慣を身に付けさせるには?

『「おカネの天才」の育て方』(1)3歳になると、おカネの概念を理解できるようになる

 大事なことだけど、親子だからといって突っ込んだ話はしにくい「おカネの話」。金銭感覚をきちんと身に付けて賢くお金と付き合える子どもを育てるために、親はどうしたらよいのでしょう。米ニューヨーク・タイムズ紙でベストセラーリスト入りした邦訳『「おカネの天才」の育て方』(以下「おカネの天才」)から、親が子どもに伝えるべき内容を年齢層別にピックアップしてお伝えします。
 第1回は、「未就学児」が貯金する習慣を身に付けるために伝えるべき内容です。

(1) 小学校入学前に貯金の習慣を身に付けさせるには?  ←今回はココ
(2) 小学生時代はお小遣い制で金銭感覚を磨く
(3) 中学・高校生 家事やアルバイトで金融経済を理解する

 小学校入学前の子どもにおカネの話をするのは早過ぎる――。そう感じた読者も多いかもしれないが、「おカネの天才」によれば、「まだ早いと思う時期から話を始める」と同時に、「年齢に見合ったことを教える」ことが大事だという

 子どもに賢いおカネの習慣と金銭感覚を身に付けさせるために、「おカネの使い方」「貯金」「借金」「保険」「投資」「学費」「社会への還元」などについて、子どもの年齢層に応じてアドバイスする。米国での「おカネの教育」が実践的に紹介されている。

 「子どもは3歳にもなると、おカネの概念を理解できるようになる。すごく幼稚な理解ではあっても、価値や交換といった概念がわかり始める」(※)。だからこそ、未就学児のときに日々目にする保護者の振る舞いがとても大切だという。改まって教えるのではなく、日常生活での適切な機会を捉えて教えてこそ、身になるのだ。貯金する習慣を身に付けさせるために、次のようなアドバイスが紹介されている。

※ Karen Holden, Charles Kalish, Laura Scheinholtz, Deanna Dietrich, and Beatriz Novack, "Financial Literacy Programs Targeted on Preschool Children: Development and Evaluation," La Follette School Working Paper no. 2009-009,2009.

■おカネを安全な場所に貯める

 赤ちゃんや小さな子どもは、コインを飲み込んでしまう危険があるし、紙幣を面白がってビリビリに破くこともある。それでも、3歳になるころには、おカネには価値があるという基本的な概念を理解できるようになる。

 私の知り合いのちょっとませた女の子は、学校に入るずっと前に「金属のおカネ」より「紙のおカネ」を欲しがるようになったそうだ。紙幣の方が価値があることを分かっていたわけである。小銭や紙幣を家中に散らかさないよう子どもに教えよう。昔から効果抜群なのは、ビンを3つ用意して、子どもにラベルを張らせる方法だ。

 ひとつめのビンは、将来買うものに使うおカネ。ふたつめは、今すぐ買うものに使うおカネ。3つめは、助けが必要な人にあげるおカネ。ビンが透明だとなおいい。手を突っ込んでくすねたいという誘惑が減るからだ。貯金箱やコーヒーの缶を使ってもいいし、そのための封筒を引き出しに入れておいてもいい。あるいは金庫を使ってもいい(子供は金庫が大好き!)。

 どんなふうにおカネを分けるかは子供に任せていい。三等分してもいいし、分け方をあらかじめ決めておいてもいい。幼稚園児にとっては、どう分けるかは象徴的な意味しかない。大切なのは、貯金を習慣にし、一定のおカネを脇に置いておくことだ。おじいちゃんからのお小遣いでも、床に落ちていた小銭でも、ママからの誕生日プレゼントでも、かならず一部を貯めておく習慣を付けさせよう。(P42-43)

■家族の貯金箱におカネを入れる

賢いおカネの習慣と金銭感覚を身に付けさせるために、保護者の振る舞いがとても大切

 家族の貯金箱は、子供との共同プロジェクトになる。貯金の価値を説教するのではなく、むしろ実例を見せてあげられる。靴の箱かクッキー缶を、居間かキッチンかそのほかの誰にでも見える場所に置いて、家族全員におカネを入れさせる。まずは、達成しやすい金額と小さな子供が喜ぶ目標を決めておこう。

 たとえば、ピザパーティを開くとか、海辺の遊園地に行くとか。もちろん、幼稚園児はお小遣いからほんの少しの額を出すか、クッションの間に挟まっていた小銭を入れるくらいのものだろう。金額は関係ない。おカネを貯めるための創意工夫を話したり、家族の貯金箱をよく話題にすることが、子供のためになる。「スーパーにお買い物にいったら、お釣りがこんなにたくさんになっちゃった! 貯金箱に入れておこうね」ご褒美の日には、いくらおカネが貯まったかを子供に数えさせて、ピザのトッピングを豪華にできるくらいの金額か、遊園地でアイスを買えるくらいの金額かを考えさせよう。(P43-44)

■待つのはいいこと

 待っている間は時間の無駄だ。渋滞にはまっているときも、小児科の待合室でただ待っているときも、店で列に並んでいるときも。子供は特にイライラする。でも、待たなくちゃならないことに変わりはない。そんなとき、トンネルの向こうに光があることを子供に教えるといい。何かを待つときは、たいてい何かすごく望んでいることがあったり、行きたい場所があったり、前から目をつけていた欲しいものがあったりする場合だ。だから、待った先にどんないいことがあるかを教えてあげよう。

 遊び場でブランコの順番を待つときは、順番待ちがどれほどみんなに公平なシステムかを話し合ってもいい。「あなたも順番を待たなくちゃいけないけど、あのちっちゃな男の子もあなたが終わるまでずっと待ってるのよ」ふたりで気を紛らわしていたら、待ち時間が短く感じることも教えてあげよう(「ママが1から10までのどの数字を考えているか、当ててみて」はいつでも使える)。

 誕生日や祝日などのまだずっと先のことを話すのもいい。その日が来たらどれだけうれしいか、話してみよう。誕生日に何をするか、お誕生日会に誰を呼ぶか、どのゲームをやるか、テーマは何にするかを話すのもいい。その日が来たら、待っててよかったねときちんと口に出して確かめよう。(P41-42)

■仕事がおカネになることを教える

 友達のメリンダは子供の頃、父親の仕事は新聞を読むことだと思っていた。父親が毎朝仕事に出かけるとき、新聞を脇に挟んでいたからだ(実際は中学校のカウンセラーだった)。小さな子供は、何が仕事かもわからないし、仕事に出かけることとおカネを稼ぐことの関係もピンとこない。

 ただ、仕事をしておカネを稼いでいることを口で説明することはできる。あなたが仕事をして、おカネを稼ぎ、そのおカネで子供の持ち物を買っているのだと教えてあげてもいい。その姿を見せてあげると、より効き目がある。

 できれば、子供を職場に連れて行くか、週末に職場に立ち寄ってデスクや働いている場所を見せるといい。セロテープで遊ばせてもいいし、ワークチェアに座らせてぐるりと回してもいい。わかりやすく仕事を説明し、それでおカネを受け取っていることを教え、家や食事やおもちゃを買えるのは仕事のおかげだと繰り返し伝えよう。

 複雑な仕事でも、説明がうまければ、小さな子供でもたいていは理解できる。私の知り合いで、大企業でオンラインコミュニティの管理者として働いている女性がいる。掲示板での議論が穏やかに行われるように努め、セールスマンがきちんと顧客の問題に対応できる状況を確保するのが彼女の役目だ。彼女の4歳の息子に、お母さんのお仕事は?と聞くと、「インターネットから悪い言葉をなくすこと!」と教えてくれた。(P82-83)

「おカネの天才」の育て方

 子どもに賢いおカネの習慣と金銭感覚を身に付けさせるために、「おカネの使い方」「貯金」「借金」「保険」「投資」「学費」「社会への還元」などについて、子どもの年齢層に応じたアドバイスを、オバマ政権の金融教育諮問委員を務めたパーソナル・ファイナンスの専門家が伝授します。

 小遣い制をうまく行うには? いくつになったらクレジットカードを持たせる? 安全に投資するための最も大切な概念とは? など、具体的で実践しやすい教えとその理由をお伝えします。

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