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いつでも休めるようにするため、働き方が変わった

イクメン推進シンポジウム パネルディスカッション「イクメン推進企業 成功の秘訣とは」リポート

働き方改革は、チームの「関係の質」を上げる

働き方改革の効果と取り組みのポイントについて語る少子化ジャーナリストの白河桃子氏

羽生 「じかんプロジェクト」の中で、実際のソリューションにつながった印象的な取り組みはありますか。

大庭 ある20人くらいの課では、「うちの部署は〇〇さんだけがいつも遅くまで残っているけど、他の人たちみんな早く帰っているし、そんなに問題はないよね」という話がありました。でも、なぜその人だけが遅くなるのかよくよくディスカッションしていったら、彼に特定のスキルセットが集中していたため、他の人の仕事が終わるのを待ってから着手する業務が多かったんですね。「じゃあ、彼のスキルをみんなが身に付ければ標準化できるよね」ということを全員が理解して、行動を起こしました。

白河 働き方改革を一生懸命やっていると、チームの「関係の質」が上がる。それによって、最終的に「結果の質」が上がるという成功循環モデルがあります。まさにそういうことが起きた例ですね。

羽生 白河先生、改めて今日のソニーさんのお話から、他の企業にも真似してほしいポイントを整理していただけますか。

白河 まずやるべきことを、3軸に分類してみました。リーダーシップ、インフラ整備、そしてマインドセットにいかに切り込むか。

 ソニーさんは、男性も子育てしながら働くのが普通であるということをトップがずっと発信されている。特に、「長く休みを取るのは当たり前」というのは日本企業ではなかなかできないことで、トップが代わっても継続的にリーダーシップが発揮されているからこそ定着したのだと感じました。

 インフラ整備としては、20日間の有給の育児休暇は素晴らしい。テレワークや在宅勤務の適用の拡大など、働き方改革ベースのところもしっかり手をつけていらっしゃいます。

 マインドセットについては、無意識のバイアスに関わる研修をちゃんと入れていらっしゃる。単にダイバーシティがあるだけでは個々は生かされていなくて、インクルージョンがあることが大切です。イノベーションというのは千あるうちの三つしか成功しないと言われていますが、若手であれ、時短勤務をしている男性であれ女性であれ、その場にいても発言できなければ結局三つの種をつぶしているのと同じこと。そういった意味で、無意識のバイアスの研修はとても重要だと思います。

羽生 最後に私から先生に一つ質問を。育休対象となる男性の数は、全体からするとごくわずかな比率で、大多数にとっては関心の薄い話にもなりがちです。それでもしっかり取り組んでいくために、企業がすべきことは何でしょうか。

白河 ワークライフバランスは、育児中の人のためだけのものではありません。今の若い方たちは、早く成長したい、外で自己研鑽をしたいといった要求が非常に強くなっています。すべての社員にライフがあって、ワークと両方を支援していくのだという軸を持つことが、成功につながるのではないでしょうか。

(文/日経DUAL編集部 谷口絵美 写真/花井智子)

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