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「セクハラ嫌なら男に替えれば」大臣発言に怒り集会

元財務省福田次官セクハラ疑惑、麻生大臣らの無理解に猛反発。200人集まり「女性活躍なんて嘘」

4月23日夜6時半、黒い服で身を包んだジャーナリストや記者たち約200人が霞が関に集まった。「セクハラ被害者バッシングを許さない4.23緊急院内集会」に参加するためだ。財務省・福田淳一元事務次官による女性記者へのセクハラ疑惑に加え、麻生太郎大臣による失言に、「もう許せない。怒りも限界に達した」との声が噴出した。

■関連記事 「元財務次官のセクハラ 課題はメディア経営にあり

会場には約200人の男女が詰めかけ、財務省のセクハラ疑惑への対応を追及した

 辞任を表明した福田元事務次官のセクハラ疑惑の一連の騒動の中で、集会に参加した女性たちの声は主に2つある。1つは「福田次官は、辞任すればいいという問題ではない。記憶にないというだけでコトが済むというのはグローバル基準からするとお粗末以外の何物でもない。しっかり内容を認めて謝罪して頂きたい」ということ。そしてもう1つは、麻生大臣の「セクハラが嫌なら男性に番(記者)をさせればいい。なぁ、そうだろう?」という発言への失望と怒りだ

「セクハラ嫌なら男に替えれば」は女性活躍と逆行

 ビジネスインサイダージャパン統括編集長の浜田敬子氏は、「財務省麻生大臣の発言は、“だから女は面倒くさい。男に替えればいい”という考えを表している。女性だけが性被害のリスクにさらされ、男性と同様に働けないというのはおかしい。女性活躍推進と逆行する考えで非常に残念だ。これまで、セクハラに遭ってきても握りつぶされる恐れや諦めから、声に出せなかった女性たちはたくさんいる。我々の調査によると80%以上が被害に遭っている。今こそ声をあげ、企業の垣根を越えて次の世代の女性が働きやすい環境を作っていかねば」と訴えた。

会場は立ち見が出るほどの混雑ぶり。#WithYou のサインを手に、床に座り込んで討論を聞く人々

男性社員も怒っている。今変えなければ変わらない

 新聞労連・中央執行委員長の小林基秀氏は、「男性組合員も怒っている。会社から“(社外の男性と)うまくやれよ”と言われてきた女性たちは、ずっと失望してきた。我々が働きやすい職場を目指して年月をかけて男女平等を語り、改善しているさなかにこの事件。国のトップがこのような状況ということに憤りを感じる。今変えなければ、今後も日本のセクハラ状況は変わらない。そのためには、一つ特効薬がある。それは安倍首相が3つのことを、とても基本的な3つのことを宣言してくれればいいだけだ。

 1.セクハラは人権侵害である
 2.セクハラを断じて許さない
 3.セクハラ加害者を厳しく処分する

 ぜひお願いしたい」と強く発言した。

新聞労連が「セクハラは人権侵害だ」という声明文を読み上げると、会場から一斉に拍手が沸き起こる
新聞労連・中央執行委員長の小林基秀氏。「憤慨しているのは女性だけではない、男性記者やマネジメントをする男性も大迷惑をしている」

辞表で済む日本、即刻解雇のアメリカ

 集会の現場では、「グローバルでのセクハラ対応に比べて、日本の甘さが際立つ」という声も多く上がった。外資系IT企業で広報を務める30代女性は、「かつて自分が働いた外資系企業では、被害者が“キスしたい”と男性社員から言われたと通報すると、その男性はすぐに解雇された。日本のセクハラ対応の現状と比べて徹底ぶりが違う」と指摘する。

 また、2017年にはCBSが人気キャスターをセクハラ疑惑で解雇したニュースが話題になった。(外部参照記事「米CBS、著名ニュースキャスターを解雇 セクハラ疑惑」)

 記事内では「CBSニュースのデイビッド・ローズ社長は社内向けメールで『チャーリーはわが社のニュース部の報道に重要な貢献をしてくれた。しかしこの組織でも他のどの組織でも、安全でプロフェッショナルな職場環境を確保することほど大事なことはない。誰もが最善を尽くすことができる、支援してもらえると感じる職場環境づくりが何より大事だ。この会社もそういう場所でなくてはならない』と書いた」と明記されている。

 謝罪なしで退職金をもらい、辞任の意を示せばコトが済むという日本の現状とは違う。労働法を専門とする労働政策研究・研修機構副主任研究員の内藤忍氏は、「現行の法制度に限界がある。セクハラを訴える名宛て人は“事業主”になっており、司法での違法になりにくいのが、セクハラ加害がなくならない一因だ」と当集会でも指摘した。

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