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児童虐待 「手を上げてしまう」「通告したい」どこへ?

子育て・教育

児童虐待 「手を上げてしまう」「通告したい」どこへ?

【児童虐待ひとごとじゃない(1)】 要因に親の社会的孤立がある/「何かできることはありますか?」という声掛けも/“駆け込み寺”は意外とたくさんある

 児童虐待の痛ましい事件が報道されています。憤りを覚えると同時に、「自分も一歩間違えば…」と心がざわついた人も少なくないかもしれません。専門家は、児童虐待の要因に、親の社会的孤立があると指摘します。「私一人がどうしてこんなにつらいの?」「どうして育児がうまくいかないのだろう」――子育てをしていると壁にぶつかることもあります。児童虐待を社会からなくすためには、どうしたらいいのでしょうか。本連載で考えていきたいと思います。

児童虐待に対しては予防に勝るものはない

 「虐待を受けた子どもは心に大きな傷を負います。幼いうちに適切な愛着ができていないと、その子どもの発育・発達に極めて大きな影響が出るため、我々のセンターでは虐待を受けた子どもたちに愛着を修復させるためのプログラムを10年近く行っています」。社会福祉法人「子どもの虐待防止センター」理事長で小児科医の松田博雄さんはそう言います。

 「しかし…」と松田さんは続けます。「子どもの愛着を修復するのは実に大変なことです。ですから、児童虐待に対しては予防に勝るものはないと私は考えています」

「大丈夫ですか?」という声掛けも

 近所の住人などが「子どもが虐待を受けているのでは?」と思った場合、適切なところへ連絡・通告することが第一歩です。「保健所・保健センター」「要保護児童対策地域協議会(東京都は各自治体の『子ども家庭支援センター』)」「児童相談所」、各種団体に加えて、地域の警察に連絡できます(2ページ目参照)。

 「児童虐待への関心が高まり、通告件数が伸びていること自体は評価すべきことかもしれません。でも、これだけでは根本解決にはたどり着けない」と松田さんは言います。

 児童虐待をしてしまう人は社会的に孤立しているケースがほとんど、というのが実情だそう。

 「児童虐待に関する悩みを持つ人は、様々な要因により、なかなか家族や身近な人には相談できない場合が多いのです。むしろ、身近に親身になってくれる相談相手がいる場合なら、児童虐待を解決することもできるかもしれません」(松田さん)

 「泣き声が聞こえて心配だったら、『大丈夫ですか? 何かできることはありますか?』と声を掛けてあげることもできますよね。声を掛けてあげるという選択肢も持ってほしいのです。そこで人間関係ができれば児童虐待に至らないかもしれないわけですから」(松田さん)

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児童虐待ひとごとじゃない

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