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オランダの親たちが楽しみにする「夜の保護者会」

“世界一子どもが幸せな国”から現地リポート(下)働き方を自由に選択できる社会なので、平日子どもの行事に参加できる

 前回の記事(「オランダ 学校とは人生の楽しみ方を学び考える場所」)では、オランダの学校のありよう、そこで働く先生の様子などをお伝えしましたが、今回は、学校や地域との保護者の関わり方を中心に紹介します。ここにも、やはり日本とは違ったオランダらしさが感じられます。

保護者同士のつながりが深い

 「オランダでは『Borrel』がものすごく大事だから」。これは、今年9月から通い始めた長男のイエナプラン校のクラス代表のママさんに言われた言葉です。

 「Borrel」というオランダ語。これがイマイチ分かりませんでした。というのも、この単語はどうも「飲み会」とか「(お酒を)一杯」みたいな意味なのです。学校の保護者から、なぜ「お酒を飲むことが大事だから」と言われたのか…。言葉の意味が間違っているのか、それとも聞き間違えたのか? 色々と調べてみた結果、やっぱり「Borrel」で合っているようです。そして、その意味も「ちょっとお酒を一杯」という意味で間違いなさそうです。

 そして、なぜ我々に「オランダではBorrelが大事」とわざわざ言いに来たのか? その後、いろんな人に聞いてようやく分かってきました。

 オランダの学校では、我々が「夜の保護者会」と呼ぶ保護者だけの集まりがあるのです。そして、これが保護者の間で非常に大事に考えられており、数カ月も前から「この日は、子どもをベビーシッターなどにお願いして、ぜひ夫婦そろって来てください!」という連絡が来るのです。

 もちろん、学校により「夜の保護者会」がないところもあるかもしれませんが、次男の通う小学校就学前に通う、日本で言う幼稚園のようなところでも「夜の保護者会」はあるので、多くの学校で実施されているものと思われます。

 そもそも、これ以外にも朝、コーヒーを一緒に飲む会、子どもたちの演劇の鑑賞会(平日朝)、遠足の付き添い(保護者のボランティア)、そして毎日の送迎があるので、保護者同士の顔合わせは非常に頻繁です。

 いわゆる「親の出ごと」が非常に多いのです。そして、ほとんどの親はこうしたことを楽しんでいるのです。例えば、遠足の付き添いなどのボランティアは、「自分がやりたいからやる」というスタンスです。しかも付き添い希望者が多過ぎて抽選になったりします。こうした子どもの世話やボランティアを「誰もやらないから仕方なくやる」という人はいません。

 なぜなら、オランダ人は気質として、何事にも非常にはっきりしていてストレートです。「やりたくないけど、他にやる人がいないからやっている」とか、「ボランティアを仕方なくやってあげている」ということはないのです。前回の記事でも触れたように、「人生を楽しむこと」を非常に大事にしているオランダ人。何事も「自分が楽しいからやる」「自分がやりたいからやる」というスタンスです。

 こうした数多くの出ごとを通して、当然、親たちも自然とお互いにコミュニケーションを取るようになります。元来、陽気で明るく、人とのコミュニケーションが大好きなオランダ人。こうして保護者同士のつながりも密になっていくのです。

 で、そんなオランダ人保護者たちが最大の楽しみにしているのが、先の「Borrel」ということなのです。ということで、我々、日本人夫婦に「オランダの風習でもあり、かつ保護者同士の親睦を深めるための会が大事である」と教えてくれたのです。

 ちなみに、この夜の保護者会「Borrel」。1年前から実行委員が決まり、企画会議が始まります。例年、街のクラブを貸し切り、ここぞとばかりにパーティー大好きオランダ人の本領が発揮されるようで、今年のドレスコードは「ピンク」。みんな「ピンク」のものを身につけて、ノリノリで夜のクラブに集合するといった感じでしょうか。

大人から子どもまでみんな集まるクラブハウス。こうした場でもコミュニティーの結束が高まる

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