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矢沢心 3回目の妊娠、そして出産へ

矢沢心さんと魔裟斗さん夫妻の4年に及ぶ不妊治療の記録。諦めずにトライし続けて、ようやく手に入れた宝物


セコンド役の夫と2人で迎えた出産の瞬間



 出産の兆候が現れたのは、2012年の6月22日。予定日とピッタリでした。

 夜中に陣痛が始まり、朝まで待って出産する病院に行くと、そのまま入院になりました。昼になってもまだ産まれる気配がなかったので、夫はそこから仕事へ行きましたが、仕事が終わるとまた病院に戻ってきてくれました。

 スーツで出かけた夫は上着を脱いでワイシャツ姿になり、陣痛が激しくなった夕方からはうちわであおいだり、腰をさすったりしてくれました。

 「水じゃなくてジュースのほうが、果糖が含まれているから体力がつく」とジュースを薦められて飲んだら、気持ち悪くなったりということもありましたが(笑)、気持ちはすごくうれしかったです。あとで聞いたら、本人はすっかり「セコンド気分」だったみたいです。

 看護師さんには体を起こしたほうが早く生まれると言われていたのですが、あまりに痛過ぎて横になれず、四つんばいの姿勢になっていたら、夫が「それじゃいつまで経っても出てこないって!」と、看護師さんと同じことを言うんですよね。全然知らないはずなのに。

 それで、その通りにしてみたら、それまでなかなか進まなかったお産が進み始めたのです。

 最後は夫も枕元に上がり、「吸って」「吐いて」と呼吸の指導をしてくれました。夫は特にお産のための呼吸法を知っていたわけではありませんでしたが、基本はトレーニングの呼吸と同じなのだとか。やっぱり、夫は私の名セコンドだったのかもしれません。

 そうして、2人で一緒に、待ちに待ったときを迎えました。

 生まれたとき、最初に頭をよぎったのは、「健康で無事に生まれてくれたかな?」ということでした。「泣いた! あれ、泣きやんだ?」と、顔を見せてもらうまではまだ心配で、分娩台の上から「顔を見せてくれますか?」とお願いしました。

 赤ちゃんがそばに来たときは、「やっと会えた!」という思いでいっぱいになりました。ああ、私はこの子に会いたかったんだなぁ。今までの日々は、あなたに会うためにあったんだね。

 不妊治療を始めてから出産まで5年、私はようやくママになりました。

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矢沢心と魔裟斗の「諦めない不妊治療」

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