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育休取得した男性教師 「お金では買えない1年」

大阪市・公立中学校教諭よしもとあきふみさん(上)長男のチックで育休を決意 「男性の育児休業を第二子で!」

気になりだした長男のストレス

── ご自身が寂しい思いをした経験から、育休取得を考えるようになったんですね。

よしもと 下の子どもが生まれたときに、上の子どもの気持ちを考えると、そのほうがいいだろうと。どうしても、ママは生まれたばかりの下の子どものほうに目が行きがちなので、上の子どもを見てあげる時間を取ってあげて寂しい思いをさせないようにするには、自分が育休を取得するのがいいのではないかと思うようになりました。

 もうひとつの大きな理由があります。下の子の妊娠が分かってから、妻のおなかが大きくなるにつれて、長男の顔にチック症状が出てきて、特に左側なのですが、顔面神経痛みたいな状態になってしまった。これまで親の愛情を独り占めしていたのに、急にあまりかまってもらえなくなってしまった。寂しさからストレスがたまっていったんだと思います。

 妻のほうもつわりがひどくなってきて、体調が優れないことが多くなってきた。長男は3歳になる手前くらいでしたが、走り回ったりできるようになる時期ですよね。たくさん親に遊んでもらいたい時期なのに、ママは体調が優れないので、遊んでもらえない。一方、父親である僕は夜遅くなるまで帰ってこない。週末のお休みも、バスケットボール部の指導でいないという状況でしたから……。

 妻と相談して、これは明らかに心因性のものだろうと思って、小児科で診てもらったのですが、成長過程のひとつであって、いずれは治るだろうとのことでした。しかし僕自身、弟が生まれた2歳の頃、両親と離れて祖父母の家で過ごして寂しい思いをした経験がある。そのことを今でも強烈に覚えているんですよね。ということは今、かつての僕と同じ2歳の長男に同じような思いをさせたくない。長男にとって、今がとても大事な時期なんじゃないかと思うようになりました。

長時間労働で家族との時間がない

── 学校の先生は労働環境が厳しく大変だということで話題になっていますが、よしもとさんもそういった感じだったのですか?

長女を抱っこするよしもとさん

よしもと 第二子の妊娠が分かったころは、月100時間程度の残業時間でした。最近は、教師の労働環境が厳しいことを知る人が増えてきましたが、それでも、子どもたちと一緒で休みが多いと思われがちです。しかし、そんなことはないんですよね。

 勤務としては、だいたい朝8時くらいに学校へ行って、授業がだいたい16時くらいまであります。その間はほとんど休める時間はありません。途中の給食の時間などでも先生が配膳も行わなければならないので、昼休みというものがありません。教師の勤務時間は17時までとなっていますが、放課後には部活動の指導が18時まで。その後、次の日の授業の準備などもします。授業だけならまだいいのですが、役職が付いていると、そのための仕事や会議などもあります。

 土日も部活動がありますので、最低でも半日は潰れます。休日出勤は当たり前という感じで、年間を通してほとんど学校に出ているといった感じ。月に取れる休みというのは、だいたい調べてみると、丸1日休みなのは、平均2日でした。そういう感じでしたから、長男のときには、育児も家事もほとんど関わることができませんでした。しかも、新婚だというのに、妻との時間もあまりつくれていませんでした。子どもだけでなく、家庭の時間があまりにも少ないなあ、と。妻もそれは感じていたと思います。

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