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池原真佐子 育児や仕事、生き方の決断を支える仕組み

ワーキングマザーのキャリア支援「MANABICIA」代表・池原真佐子さん(下)起業後、臨月で夫が海外転勤。ワンオペ育児をしながら仕事を両立

 起業するまでの経緯や仕事と家庭の両立についてなど、多くの壁を乗り越えてきたママ社長や起業家にインタビューする「私が壁を乗り越えたとき」。第14回は、ワーキングマザーのキャリア支援を行う「育キャリカレッジ」を2017 年に立ちあげたMANABICIA代表の池原真佐子さんを紹介します。

 池原さんは、PR会社や国際理解教育のNPOで活躍後、コンサルティング会社へ転職し、人材開発担当として国内外の研修企画に携わりました。在職中にシンガポールのINSEADに国際通学しコーチングの修士を取得し、2014年MANABICIAを起業しました。臨月で夫が海外転勤になり、現在は、東京でワンオペ育児と仕事を両立しています。

 上編の「いじめで自己肯定感が低く 自分の強みを探し続けた」に続き、今回は起業にいたる経緯や取り組んできたこと、ワンオペ育児について紹介します。

2014年に起業。やりたいことが見つからず自分を見つめ直した半年間

 INSEADの授業が終わり、修士論文にとりかかったころ、起業したいという気持ちが湧いてきたといいます。

 「自分が会社の中で社員に対して行っているサービスを、社外の人にも伝えていきたい。また、色々な生き方があっていい、と思うようになりました。私としてどう生きていきたいのかと考えたときに、会社の外に出てみたいと思いました」

 2014年6月に会社を辞め、同年9月にMANABICIAを立ちあげ。今までのキャリアを生かして、人材育成や研修などを提供する事業をスタートさせます。

 「やりたいことはなんとなくあったのですが、まずはできることで起業しようと思いました。そこがまた苦しみの始まりで(笑)。一番納得できるのは、『やりたいこと』『できること』『喜ばれること』の中間だと思っています。私には、できることと喜ばれることがあったのですが、自分が好きなこと、ワクワクすることが当時欠けていて、それが何なのか見えなかったです」

 立ちあげてから半年は、とにかくつらかったと池原さんは振り返ります。

 「起業して分からないことだらけ、修士論文を書くのが大変、自分は何が好きなのかが見えない、という状況。さらに、32歳という年齢で周りはどんどん子どもを産んでいくけれど私は何をやっているんだろう、と悩みました。周囲からも会社をつくるより子どもをつくったら、と言われて。ちょうど女性活躍、女性輝け、とさかんに言われ始めた時期で、無理無理!と思っていました」

 それから、池原さんは修士論文で、日本の女性の社会的プレッシャーとそれをどう乗り越えるかについて形にしようと思ったといいます。

 「メディアで成功談を語る女性たちは、使命感にあふれているように感じられ、かっこよく見えるんですよね。でも、いきなりやりたいことや目標がふってくるわけではないし、自分の好きなことが分かる人は少数なのではないか、と。ちょっとでも気になることを仕事に取り入れていこうと割り切りました

 泣き言ばかりの日々でしたが、夫は何一つ責めずにいつも横にいてくれたそうです。

 「いつも『大丈夫?』と心配してくれて。夫はもともとキャリア志向の女性が好きな人だったのですが、『嫌だったらやめればいい』と言ってくれて。それで何とか頑張ることができました」

池原 真佐子
MANABICIA代表・育キャリカレッジ代表
早稲田大学・大学院で成人教育を専攻。NPO/NGO等でのインターンを経験。PR 会社、教育関係のNPO、コンサル会社の人材開発部へ。在職中にINSEADに入学。国際通学しながらコーチングの修士を取得 (Executive Master in Consulting and Coaching for Change )  (株)MANABICIAを創業。臨月でパートナーが海外単身赴任となり、ワンオペ育児を開始。2017年12月、育児世代の女性とメンターを繋ぐ「育キャリカレッジ」を立ちあげる。英ユニリーバDOVEの欧州・南米でのプロモーションに日本女性代表として選出。著書「自信と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体」(大和書房)
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