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「男性が女性の働き方に寄り添う」逆転の発想が必要

八代ゼミ連載(第7回)/「会社のために働く」よりも「自らのために働くこと」が結果的に会社のためにもなる

国を上げての「働き方改革」取り組みに先駆け、昭和女子大学の八代尚宏特命教授を座長に「労働法制と『働き方』研究会」(2016年9月~2017年2月)が開催されました。この講義のダイジェストを過去6回にわたり紹介してきましたが、今回は、日経DUAL読者の皆さんにとって関心が高いと思われる「女性の活用」と「同一労働同一賃金」の関係について一緒に考えていきます。

「同一労働同一賃金」が目指す、「不合理な待遇格差」の解消とは!?

 2016 年12月に策定された同一労働同一賃金ガイドライン案にはこんな一文があります。

…(略)同一労働同一賃金は、 いわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものである。

…(略)基本給について、労働者の勤続年数に応じて支給する場合、無期雇用労働者(正規社員)と同一の勤続年数の有期雇用労働者(非正規社員)には勤続年数に応じた同一の支給をしなければならない

 上記にある「不合理な待遇格差の解消」とは一体、何を指すのか。現在、同一労働同一賃金を巡り、様々な議論がされているわけですが、何が一番の問題かと言えば、勤続年数に応じた基本給(年功賃金)が抱える矛盾に他なりません。安倍総理は「この国から非正規という言葉を失くす」と明言しておられましたが、その発言は何を意味しているのでしょうか。

 政府は、「非正規社員にも勤続年数に応じた基本給を適応しなければいけない」と言うのですが、非正規社員は本来、1~3年の雇用契約を基本としているため、正規社員と比べて勤続年数がはるかに短いことが特徴です。ここでいう「正規社員と同じ勤続年数の非正規社員」とはどれだけいるのか。例えば、55~59歳の非正規社員の平均勤続年数は7年程度で、正規社員の20年程度と大きな差があります。真の同一労働同一賃金とは、正規社員の勤続年数に応じた年功賃金のカーブと非正規社員のフラット賃金や、正規社員の間でも男女間の賃金格差の問題です。こうした年齢とともに拡大する賃金格差を、正規社員の年功賃金を維持したままでどう埋めていくのでしょうか。

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八代尚宏先生の「働き方改革」ゼミ

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