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「子育て支援を政治の真ん中に」と訴え続ける重要性

子育て・教育

「子育て支援を政治の真ん中に」と訴え続ける重要性

治部れんげ/保育園に入れた人も、入れるか不安な人も、入るのを待っている人も!

皆さん、こんにちは、治部れんげです。日曜に行われた衆院議員選挙、投票には行きましたか? 「自分の価値観に合う政党が見つからない」「違いが分かりにくい」と思った人もいるかもしれません。この原稿を書いているのはまだ10月初旬。候補者もまだ出そろっておらず、選挙の結果も全く分からない状態です。本連載の読者の皆さんは、多かれ少なかれ「働きながら子育てすること」に関心があるはず。そんな皆さんにはぜひ、選挙が終わった後も「政策の中心に子育て支援を置くこと」を求め続けてほしいと思います。今回は、選挙を約2週間後に控えた10月4日、東京・永田町に働く親たちが集まったイベント「みんな#保育園に入りたい~子育て・キャリア・待機児童…このモヤモヤを解決しよう~」をご紹介します。

大変な保活を、次世代に引き継いではいけない


 会場は衆議院第一議員会館。すぐ目の前には国会議事堂や首相官邸があり、周囲を多くの警察官が警備しています。いつ来ても緊張する雰囲気が漂う地域ですが、この日はちょっと違いました。1階ホールには赤ちゃん連れのお母さんが数名。バギーに乗っている子もいれば、抱っこ紐で抱っこされている子もいます。

 お昼前から始まったイベントには、約150人が参加し、メディアからは12社、20名近くが取材に入りました。イベントの主催は「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」。保育園探しで苦労した経験を持つ、現役の母親や父親による有志の会です。

 会の特徴は「待機児童解消」ではなく「希望する人みんなが保育園に入れる社会」をゴールに据えたこと。保育園探しで大変過ぎて、そもそも申し込みを諦めている人たち――例えばパート、アルバイトなど非正規で働く親、これから仕事に復帰したい専業主婦、主夫――の希望もかなえたいという取り組みです。

 冒頭、あいさつしたのは発起人の一人、天野妙(あまの・たえ)さん。3児の母として子育てと、実母の介護のダブルケア中という天野さんは、ご自身の保活体験、きょうだい別々の園に送迎する大変さを話しました。

 「保育園政策を国の政治の真ん中に持っていきたい。この大変な保活を、次世代に引き継いではいけないと思って、会を作りました」

 この趣旨に私も心から共感します。自身を振り返ってみると、約10年前、0歳のわが子が地元の公立認可保育園に入ったときと比べて、保活が恐ろしく大変になったことを感じます。

 実は保育園の数や定員は増えています。問題は共働き家庭が増えるスピードに、保育園の定員増が追いついていないこと。3児の父で、天野さんと一緒にイベントの企画・運営を手掛けた会社員のRさんは次のように話します。

 「待機児童は東京だけの問題と言われることが多いのですが、それは違うと思います。カウントの仕方によって、待機児童の数が異なりますが、いわゆる隠れ待機児童も含めると、沖縄県や北海道も多く、日本全国に待機児童がいます」

 「今年6月に政府が発表した『子育て安心プラン』や先日の安倍首相の会見では、『32万人分の定員を増やせば待機児童はゼロになる』と言っていますが、32万人で本当に待機児童がゼロになるのか疑問を持っています。厚生労働省は2008年に潜在待機児童数の推計として85万人という数字を出していますが、それから9年間、調査は行われていません。女性の社会進出が進んだ分や、最初から諦めて自治体に申し込んでいない人の分が、政府の言う32万人には含まれていないんです」

 「そんな中、最近になって野村総研から、保育園に入れなかった人の約4割が諦めて入園申請すらしておらず、潜在待機児童まで入れて試算すると88万6000人になる、という記事が発表されました。私たちの会では、今後、何万人分の保育園が必要なのか、保育の質の確保も含めてそこにいくら必要なのか、改めて情報を集めて勉強したうえで、発信していきたいと思います」


最前列の左端が甲南大学教授・前田正子さん、その隣が世田谷区長・保坂展人さん。写真は「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」提供

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