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日本の無償ケア労働は「お母さんの負担」が重過ぎる

子育て・教育

日本の無償ケア労働は「お母さんの負担」が重過ぎる

治部れんげ/小中学校で既に始まっている、私たちが注目すべき取り組みとは?

こんにちは、治部れんげです。DUAL読者にとって切実な「ワンオペ育児」問題は、個人ではなく日本全体の問題です。今回は、ワンオペ育児に代表される家庭内の「無償ケア労働」に関する議論を取り上げます。

日本の家庭内の男女不平等は、途上国に近い状況

 今年夏、本連載でワンオペ育児について書きました。その後、明治大学教授の藤田結子先生と対談をしたり、DUAL読者を対象にしたアンケートを見たりする機会がありました(DUALの過去記事:「“ワンオペ育児”の女性を、同僚男性が支える悪循環」「ワンオペ育児からの脱出法 特集」)。

 多くの働く母が悩んでいる、「私ばかり、家事・育児をしている」問題。これは、あなただけの問題ではありません。

 9月末、ベトナムのフエで開かれた、APEC女性と経済「官民対話フォーラム」に参加しました。このフォーラムは日本とベトナム両政府の共催で、日本のシンクタンク型NPO・Gender Action Platformが企画運営したものです。

 ひとつのセッションでモデレーターを務めたところ、印象的なデータがありました。UN Womenアジア太平洋地域部長の加藤美和さんが提示した、男女の無償ケア労働(家事・育児・介護等)の時間差を表したもの。先進国はどこでも、男性1に対し女性2の比率ですが、途上国では男女差が大きく、男性の5~6倍もの無償ケア労働を女性が担っていることが分かりました。

 皆さんのご家庭で、夫婦の家事・育児分担に、どのくらいの差がありますか? ほぼ半分ずつ分担しているのでしょうか。それとも、1対9と差が大きいでしょうか。

 統計を見ると、日本の男女の無償ケア労働時間の男女差は男性1に対し、女性が3~5となっています。日本は経済水準やテクノロジー、治安や医療などの面では先進国ですが、家庭内の男女不平等は、途上国に近い状況なのです。

 つい先日、世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数」を発表しました。日本は昨年より順位を落として114位で先進国の中では最下位でした。調査対象は144カ国です。低い順位の背景には、政治家や経済分野のリーダー(例えば企業の役員や管理職)が少ないことがあります。

 では、もう日本はダメなのでしょうか? 私はそうは思っていません。理由は教育現場には意欲的な取り組みが見られるためです。

APEC女性と経済「官民対話フォーラム」(9月末、ベトナムのフエで開催)。左端が著者
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