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給食調理室より愛をこめて

子育て・教育

給食調理室より愛をこめて

「心の栄養不足」を補う意味も

 2時間目を過ぎるころ、給食調理室からいいにおいが漂ってくる。「あっ、今日はカレーや!」と小躍りする子どもたち。私もちょっと嬉しくなる。自校調理の給食は、おいしい。

 大阪市の給食は、一食あたり約220円。比較的安めのコストで、子どもにしっかり栄養を取らせるための工夫がなされている。「栄養士さんってすごいなぁ、と感心しますよ!」と教えてくれたのは、献立を元に学校で調理をしてくれる給食調理員の柴田佳子(しばた・よしこ)さんだ。小6・小3・5歳の3人の子どもを育てる母親であり、敷津小学校の台所の責任者でもある。年齢が私と同じこともあり、「子育て調理員の本音」を聞いてみた。

――配属は3校目だそうですが、小学校ごとに仕事の違いはありますか?

  「ありますよ! 敷津小学校は人数が少ないので、仕事の進め方がかなり違います。たとえば、大きな学校なら野菜はほとんど機械で切ります。でも、120人分ならがんばれば手でも切れちゃうんですよね。ラッキーにんじん(シチューなどに入れるハート型などのにんじん)も、ついたくさん作っちゃいます(笑)。その代わり、後片付けや掃除はしんどいかな。たった2人で、大規模校と同じことをしなければならないので……」


カレーは定番の人気メニュー。敷津小学校は自校調理だが、センター調理方式、民間委託など自治体や学校によって給食の運営形態はさまざまだ

――子どもの好き嫌いや食べる量に特徴はありますか?

 「この学校は、すごくよく食べる学校ですね。量は食べるけれど、好き嫌いはちょっと多い、という感じです。あと、食べることと関係ないですが、大人と子どもの距離が近い学校で、私にもよく話しかけてくれます」

――柴田さんが、登下校時の子どもと話をしている姿をよく見かけます。校長としては、とてもうれしい場面です。

 「今の6年生は長男と同じ年なんです。自分の子どもを見るような感覚で、何年も見ています。長男のブームは学校でも流行ってるんで、話すネタには困りません(笑)」

――給食の仕事をしていて、一番うれしい時はどんな時ですか?

 「みんなで給食を返しにきて、『おいしかった!』と言われるのもうれしい。でも、一番うれしいのはいつも食べるのが遅くて、後から食器を返しに来る『常連さん』が完食している時。『めっちゃ嫌いな野菜を、今日はがんばって食べたんやなぁ』とうれしくなります」

――子どもの変化を食べ残しで見てくれているんですね。

 「食器が変な重なり方しているなぁと思ったら、間に嫌いなものコッソリ挟んであることもあります。バレバレです(笑)」

――苦手な食材でも、栄養のバランスから言えば食べてもらいたいところです。

 「ピーマンが給食に出る時は、『嫌いな子が多いから、しっかり炒めてやろう』と考えます。苦みが取れて、食べやすくなる。それで残食(食べ残し)が少なかったら、ちょっとうれしい」

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