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会社勤めではないママ・ワークスタイルの模索

非営利型株式会社ポラリスとHatch Cowork+KIDs。「休む」と「働く」の二者択一ではない、革新的な可能性を探る試み

日本財団が主催している「ママの笑顔を増やすプロジェクト(略称:ママプロ)」が東京都内の会場でランチタイム交流会を開催した。テーマは「復職したいママの“休む”と“働く”の中間色を探る子連れワークスタイルとは?」。ママ達の生の声を聞くことで「働く」と「休む」をなだらかにつなぐ手立てを一緒に考えてみようという試みだ。「働く」と「休む」の間を、ママ達の笑顔でつなぐためには何が必要か? 逆に妨げるものがあるとすれば、それは何なのか? 前回記事「退職女性の8割が『働く意欲あったが断念』」に引き続き、会の様子を紹介する。

時短勤務制度を利用して会社に勤めるのではなく、育児中心の生活の中で働きたい


非営利型株式会社ポラリス代表の市川望美さん

 市川望美さんは育児中女性の地域における多様な働き方を探しながら、ママ達の「あったらいいな」を形にしてきた一人。自らが発案したビジネスアイデアが、内閣府地域社会雇用創造事業のビジネスコンペで支援案件として採択されたことを契機に、非営利型株式会社ポラリス(東京都調布市)を設立した。

 社名は北極星を意味する。地球の自転の北の軸上にあって動かないように見えるために、昔から旅人を導いてきた星だ。

 「迷ったときに立ち返るべき人生の指針、つまりポラリスを持っていれば、人はもっと人生という名前の旅を楽しめるのではないかと思う」(市川さん)

 「子育て期間、仕事から離れることがキャリアロスになるというママ達の恐れを置き去りにしたまま、復職を提案しても何も始まらない。復職を果たして安定しているかに見える女性の中にも、勤務先での降格人事や減給という待遇に葛藤を抱えているケースが少なくない」(市川さん)

 こうした危機感から、市川さんは「働きたいと本気で考える女性達が、いつでもどこでもその人らしくいられること」を事業を通して実現しようとしている。

 地域における多様な働き方の拠点としてコワーキングスペースを運営しながら、ママ達の働きにくさの解消と働き方の可能性を模索している。


ポラリスが運営するコワーキングスペース「cococi」(東京都調布市)

 例えば企業の社員として時短で働くのではなく、育児中心の生活の中で自分のペースで働きたいママ達は少なくない。登録者100人を超える「セタガヤ庶務部」では、登録者間でチームを結成し、チームごとに仕事をシェアする。

 そのため、子どもが幼稚園や小学校に行っている間や、子どもが昼寝をしている間だけ、ママ達が働くことが可能になった。一人では請け負えない仕事も「細切れ」で受注し、場を共有することで助け合えるメリットも生まれる。結果、ママ達にとっても子ども達にとっても「心地がいい」場ができた。

 子どもと一緒に過ごす経験から生まれた「あったらいいな」という視点と、その地域に住んでいるからこそ提供できるママならではの新しい価値観が結実した事例として、「お引越し下見サービス」がある。引越し先を選択中の人に対し、該当エリア情報を提供したり、物件の下見を代行したりするサービスだ。

 またママ本人が気づかなかった隠れた特技や才能を発見・発掘して企業の二ーズにマッチングさせる、自社で人材データベースや業務システムを開発し、そのデータベースを元に企業と連携してクラウドソーシングの活用を促進する、といった事業も積極的に進めている。

 「イノベーションを起こそうなんて声高に息巻くのではなく、気づいたら心地いいと感じていることが未来における当たり前になる――そんな働き方をつくることが私達のミッションです」(市川さん)

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