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子育て・教育

駒崎弘樹 預かり死亡事件を曲解しないでほしい

この悲劇を二度と起こさないために必要なことは

 なぜ、こんな痛ましい事件が起きてしまったのか。埼玉県富士見市でベビーシッターに預けていた男児が死亡した事件を受けて、NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんは、自身のブログ「Hiroki Komazaki Website」で事件の概要、背景や構造について解説しています。この記事は、駒崎さんのブログより転載してお届けします。

 悲しむべき、痛ましい事件が起きました。自ら、病児保育や小規模保育を行う事業者として、そして国の審議会において制度立案に関わる立場として、再発を防ぐべく、今回の事件を解説します。


駒崎弘樹(こまざき・ひろき)認定NPO法人フローレンス代表理事、一般財団法人日本病児保育協会理事長、NPO法人全国小規模保育協議会理事長を務める。1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後「地域の力によって病児保育問題を解決し、育児と仕事を両立するのが当然の社会をつくれまいか」と考え、フローレンスをスタート。日本初の「共済型・訪問型」の病児保育サービスとして展開。現在、東京23区を中心とした首都圏にて働く家庭をサポートしている。2010年から待機児童問題の解決のため、空き住戸を使った「おうち保育園」を展開。政府の待機児童対策政策に採用される。一男一女の父であり、子どもの誕生時にはそれぞれ2か月の育児休暇を取得。著書に『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』(英治出版)、『働き方革命』(ちくま新書)、『社会を変えるお金の使い方』(英治出版)等。

【事件の概要】

 2歳と8カ月の子どもを育てる20代のシングルマザーが、ベビーシッターのマッチングサイト「シッターズネット」http://sittersnet.jp/ を使い、男性シッターに泊まりがけの保育を3月14日に依頼したところ、お迎えのタイミングで連絡がつかなくなり、警察に連絡。警察が3月17日、埼玉県富士見市のベビーシッターが保育室として使っているマンションの1室に入った所、2歳の子どもが亡くなっていて、8カ月の子どもは無事保護された、というもの。

 なぜこのような痛ましい事件が起きてしまったのか。背景や構造を見てみたいと思います。

【ベビーシッター業界のしくみ】

 ベビーシッターという自宅において子どもを保育者が預かるサービスは、主にベビーシッター企業によって提供されています。業界団体加盟企業だけで100社。加盟していない企業も合わせると、全国で500社程度あるのではないかと言われています。

 企業は保育士や無資格の子育て経験者等をベビーシッターとして雇用、もしくは請負契約を結びプールする一方で、顧客である利用者を募ります。利用者は登録を行い、利用したい時に企業に連絡をし、企業は自社で抱えるベビーシッターを派遣します。

 ベビーシッターの時給は東京では800円~1200円程度が相場。マンツーマンなので、この時給がそのまま価格に反映されます。よって、ベビーシッター料金の相場(東京)は1600円~2300円/時程度。上乗せ分は、企業がシッターを採用・研修する経費や、本部スタッフや管理費に充当されます。この他入会金や年会費等が必要になる企業も多いです。

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