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待機児童問題を「准保育士」で解決する危うさ

子育て・教育

待機児童問題を「准保育士」で解決する危うさ

保育士不足を補うために、簡単な資格「准保育士」の取得を広げよう――。安直な対策の裏側に潜むリスク

3月中旬、安倍内閣の成長戦略の一環として、保育士不足を補うため「准保育士」制度の創設が検討されているとの報道がありました。これについて、「保育園を考える親の会」代表で、保育に詳しい普光院亜紀さんに聞きました。

 安倍内閣が「准保育士」制度によって解決しようとしている保育士不足は、確かに今、待機児童対策のひとつのネックになっていると言われています。子育て経験のある主婦に、取得が簡単な民間認証資格の「准保育士」資格を取ってもらい、現場で活躍してもらおうというのは、一見、いいアイデアのようにも見えます。

 でも、私が主宰する「保育園を考える親の会」はこれに反対しています。

 なぜでしょう。

なんのための保育士資格?

 認可保育園は、保育士の配置基準があって、0歳児3人に1人、1~2歳児6人に1人、3歳児20人に1人(新制度では15人に1人に改善する予定)、4~5歳児30人に1人以上の保育士が付かなくてはいけないことになっています。この配置基準に決められた人数は、有資格の保育士でなくてはなりません。現在、認可保育園にも保育補助として無資格者が入っていることはありますが、基本、担任(基準保育士)は全員、有資格者で占められています。

 一方、認可外保育施設の場合は、人数の基準は同じですが、無資格者を配置してもよいことになっています。無資格者だけで保育をしているような施設もあります。2013年中に認可外保育施設で発生した死亡事故は15件。発生率で見ると、認可保育園の45倍に上ります。事故のデータで見ても、専門性の低い保育者による保育は、事故のリスクが高いことは明らかです。

 そもそも資格とはなんでしょう。医師や教師に資格や免許はいらないという人はあまりいません。これらの仕事には、特別な専門知識や技術、職業倫理が必要であることが理解されているからです。

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