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リクルート 女性社員育成の目玉は「28歳対策」

企業ルポ リクルート(上)/ 「仕事がハードで長く働けない」イメージ脱却のため、長時間労働時間から着手した

「男女ともに働き方が多様化する時代の流れを受け、企業はいかに変わってきたか?」に注目する連載「100社ルポ『仕事&育児の両立』企業の挑戦」。今回は、創業以来、女性もフェアに働ける会社として知られてきたリクルートの新たな挑戦についてお伝えします。

株式会社リクルートホールディングス

創業1960年。本社は東京都千代田区にあり、グループ従業員数は約3万人にのぼる(2014年7月末時点)。国内では進学や就職・結婚・出産・育児・転職・家購入・車購入といった人生の転機となる「ライフイベント」や、旅行・お稽古・資格・飲食・美容などの「ライフスタイル」領域で情報サービスを展開。海外では主に人材分野でのサービスを展開している。

 2014年10月16日、東京取引証券所第1部に株式を新規上場したリクルートホールディングス。公募価格の3100円に対し、初日終値は3330円。時価総額は1兆9000億円を超え、「1998年のNTTドコモ以来の大型上場」と報じられた。上場で得た資金を活用して国内既存事業の競争力強化のためのシステム投資や事業基盤の獲得・拡大のためのM&Aを進め、「人材分野で2020年にグローバルナンバーワン」および「人材・販売促進分野で2030年グローバルナンバーワンへ」との方針を掲げる同社。さらなる事業の拡大・多様化に向け、人材・組織の体制強化も欠かせない課題となっている。

 同社ではダイバーシティーの問題をどう捉え、どう取り組んできたのか。5割近くを占める女性社員のキャリアをどのようにして発展させていくのか。ソーシャルエンタープライズ推進室・室長の花形照美さんに話を聞いた。

創業以来の“フェア”な社風に時代が追いつく


リクルートホールディングス、ソーシャルエンタープライズ推進室・室長の花形照美さん

 リクルートグループでダイバーシティー施策に取り組む組織が設けられたのは2006年。リクルート単体では女性社員が5割を占め、加えて契約社員のアシスタントや営業職の女性比率も高い。しかし、「女性を採用する力が落ちてきていることが課題となっていた」と花形さんは言う。

 「リクルートは1960年の創業以来、男女の差別なく採用を行ってきました。一般職と総合職の区別なく、ほぼ男女半数ずつを採用。『女性がフラットに活躍できる会社』を標榜し、そこに魅力を感じて入社してくる女性が多かったんです。けれど合計特殊出生率が1.26になったり、次世代育成支援対策推進方が施行されたりした2005年以降、他社も続々と『女性がフェアに活躍できる』というメッセージを打ち出し、しかも仕事と家庭を両立させるための育児サポート制度などを充実させ始めました。一方、リクルートにはフェアしかない。仕事がハードで、長くは働けないイメージが定着してしまっていたんです。これはマズイんじゃないの、という問題意識からダイバーシティーへの取り組みが始まりました

トップダウンでは進まない風土を逆手に取り、推進メンバーを募る

 同社のダイバーシティー推進は誰が主導し、どのように進めてきたのだろうか。

 「リクルートは企業文化に『起業家精神』が挙げられているようにトップダウンの風土ではないので、経営側が一方的に指示を出しても社員は動かない(笑)。経営側もそれはよく分かっているので、自ら手を挙げてもらおうと。当時、12ほどのあったカンパニーに対し、ダイバーシティー推進事例を作る“トライアルカンパニー”の候補を募ったんです」

 真っ先に手を挙げたのが、リクルートホールディングスの現・代表取締役社長である峰岸真澄氏が当時カンパニー長を務めていた住宅カンパニーだった。花形さんは当時、同カンパニーの人事部門の課長を務めており、推進役を担うことになった。

 「ここでも、峰岸は『トップダウンでは進まない。草の根運動をやったほうがいい』と考え、カンパニー内でダイバーシティーや生産性向上に取り組んでみたい人に手を挙げてもらうかたちでメンバーを募集。峰岸直轄のプロジェクトチームを立ち上げ、チームが提案するものをカンパニーのボードメンバーが判断して決定する、という流れで進めてきました」

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