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PTAの任意加入 広めなければいずれ問題が起きる

子育て・教育

PTAの任意加入 広めなければいずれ問題が起きる

川端裕人/横浜市PTA連絡協議会・森川智之会長(下)PTA改革がもたらす「子ども達への影響」「学校間格差」という問題

やはりPTAという「箱」がなければ成り立たないという現実もある

―― 森川さんが退任する2年後以降にも、そうした考え方を根付かせていくにはどうしたらいいと思いますか?

森川 「任意加入である」「活動を強制してはいけない」といったことは、横浜市P連の中では今当たり前に話されていますので、後退することはないと思います。

 この取材を受けている理由でもあるのですが、「PTAの任意性」の話は自分の中ではもう終わらせたいんです。PTAは任意加入であり、活動は強制できないということは明白な事実です。その事実をふまえたうえで本来の保護者のネットワークが、公教育や社会に対してできることを議論していきましょう。

―― なるほど分かります。PTAが任意加入だなんて当たり前なので、その話はもうおしまいにしたいです。私も。そのうえで、「保護者のネットワークが、公教育や社会にできること」というのは魅力的なテーマです。といいますか、素直にそれらを考えられる場になってほしい。

森川 そのために、結論としてPTAを変えたほうがいいのなら、それで構わないんです。

 PTAは「箱」に過ぎません。「箱」がなくても、いざというとき、保護者が「自分達が全保護者の元を回って意見をまとめる」というくらいに意識と折衝能力が高ければ、PTAという「箱」は要らないのかもしれません。これは企業活動にしてもそうでしょう。世の中の一人ひとりが会社に頼らないで稼ぐ力があれば、会社という「箱」は要らないかもしれません。

 しかしやっぱり「箱」がなければ成り立たないという現実もあります。「箱」を壊すのは、意図を持ってやろうと思えば簡単だと思います。でもあえて壊さないで「箱」として残し、中身を変えていくことは大切だと思うのです。

―― 何年か後にこの記事を見て「こんなことが議論されていたんだね」と懐かしく思えるくらいに進化させていただければと思います。ありがとうございました。

この記事の関連URL
平成26年度 横浜市PTA新任役員研修会のスライド資料
 http://www.pta-yokohama.gr.jp/archives/1693

 

(ライター/阿部祐子、撮影/鈴木愛子)

川端裕人

川端裕人

1964年兵庫県生まれ。千葉県育ち。東京大学教養学部(科学史専攻)卒業後、日本テレビに入社。科学技術庁、気象庁などの担当記者として、宇宙開発、海洋科学、自然災害などの報道に関わる。97年退社。98年『夏のロケット』(文藝春秋)で小説家デビュー。小説やノンフィクションなど幅広く活躍する。2015年7月に『雲の王』が文庫化。2008年に『PTA再活用論―悩ましき現実を超えて―』(中央公論新社)を出版。子ども向けの書籍として、絵本『さんすううちゅうじん あらわる』『12月の夏休み──ケンタとミノリの冒険日記』『リョウ&ナオ』などがある。発起人として立ち上げたサイトに「素晴らしいPTAと修羅場らしいPTA」がある。2015年7月21日(火)にはTBSラジオ「荻上チキのSession22」に登場。「ここがヘンだよ、PTA!」と題してトークを展開。ポッドキャストはこちら。新刊は『天空の約束』(集英社)。メルマガ「秘密基地からハッシン!」を創刊。

連載バックナンバー

川端裕人の「PTAは変われるか!?」

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