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「母に優しい国」フィンランド女性の光と影

「女性として、母として生きる ―フィンランドと日本 それぞれの姿―」

フィンランドと日本、両国の子育てや女性の生き方について語るイベントが、6月6日に東京藝術大学で開催されました。男女平等で共働きが当たり前のフィンランドでは、どのようにして、子育てと仕事を両立させているのでしょうか? フィンランド女性には、本当に悩みはないのでしょうか? イベントで語られた内容を踏まえ、その疑問を紐解いていきたいと思います。

<フィンランド×日本 幸せな共働き社会のために>

1.【夫婦げんかをやめて、政治的な働きかけを】
家事分担をめぐって夫婦げんかをしていても、問題は解決しません。フィンランドでは、国が意図的に「父の家事・育児参画」を推進してきました。

2.【企業も社会の一員として取り組んで】
日本の男性の育休取得率の低さは、企業が取り組むべき課題。個人の努力だけでは解決しません。

3.【「理想イメージ」にとらわれすぎないで】
時代の変化から取り残された「理想の母親像」や「理想の男性像」が、今を生きる私たちを苦しめています。イメージにとらわれ過ぎれば、男も女も生きづらいまま。適切な付きあい方を考えましょう。

 イベントにはフィンランドと日本から総勢5人のスピーカーが登壇しましたが、その中から、エイヤ・セヴォンさん(フィンランド ユヴァスキュラ大学教育学部長)、三砂ちづるさん(津田塾大学国際関係学科教授)、田中俊之さん(武蔵大学社会学部助教)のお三方の話を抜粋してお届けします。

「お母さんにやさしい国」フィンランドはどうやって生まれた?

 国際団体「セーブ・ザ・チルドレン」が発表した「お母さんにやさしい国ランキング(母親指標、Mother’s Index)」で、フィンランドは世界2位の評価でした(日本は32位)。そんな「お母さんにやさしい国」はどうやって実現したのでしょうか?フィンランド社会から日本が学べることは、どのようなことでしょうか。

エイヤ・セヴォンさん(以下、敬称略) 母になる、という視点でみたとき、フィンランドはとても恵まれた国です。母親を含め、男女ともにフルタイムで働いている共働き社会であり、育児をしながら働くための制度も整備されています。育児休暇に加えて、夜間保育が利用できること、子どもが病気の場合に3日間の看護休暇をとる権利が法律で定められていることなどが、その例です。

 なぜこのような社会が実現できたかというと、男女平等というものを国が重視して推し進めてきたからです。男性にも父として家事・育児に関わる権利と責任がある、ということを国が明確に示し、推進してきました。


エイヤ・セヴォンさん

夫婦間の家事分担の口論で終わらせない

エイヤ 日本をみていると、夫婦関係や男女平等というのは、労働市場全体を変えないとだめですね。政策決定者に対して変更を求め、体制を変えていくことが必要です。夫婦間の家事分担の口論で終わらせる問題ではありません。

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