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犯罪者は人が多く明るい場所でターゲットを見定める

子育て・教育

犯罪者は人が多く明るい場所でターゲットを見定める

場所を移動する時は、警戒心のオンオフを切り替えて

スーパーやコンビニから出るときは、こんなことに気をつけて

 実は、今年の7月12日にも、これと似た事件がありました。愛知県日進市の路上で65歳の男性が殺害されたんですが、犯人である17歳の高校生は、被害者男性が直前に立ち寄ったコンビニエンスストアで男性を見かけ、そこで犯行を決めたとのこと。そこから、およそ600mにわたって男性の後をつけていき、その後、犯行に及んだと言っています。

 これもまた、人の多いところ(心理的に見えにくい場所)でターゲットをロックオンし(犯行を決意)、そこから尾行し、人の視線がないところ(物理的に見えにくい場所)で実行する、という点で同じパターンの犯罪と言えるでしょう。

──人の多いところから離れるときは、気を引き締めて警戒を強める必要があるのですね。ほかに、気をつけるべきことはありますか。

 三重県朝日町で起きた事件の記録を見ると、Aさんはスーパーマーケットを出て友だちと別れた後、暗い道を一人で歩きながらスマートフォンを見ていたようです。

 「暗い道は怖いから、友だちや家族と携帯電話で話しながら歩く」と言う人もいます。しかし防犯面で言うと、この作戦は意味がないばかりか、かえって危ない事態を招きかねません。スマートフォンを見たり、話しながら歩いている人は、周囲に対する注意がおろそかになりがち。そのため、隙ができやすくなります。犯人の目には、無防備な人と映ってしまうんです。

 「歩きスマホ」は、防犯面だけでなく、交通事故に遭うという意味でも大変危険な行為です。お子さんだけでなく、DUAL読者であるお父さん、お母さんも、この点はぜひ気をつけていただきたいですね。


歩きスマホが、事件を呼び寄せるきっかけになることも。安全な場所に着くまで、スマホを見ないようにしよう

 警戒心のスイッチをオンにすれば、後ろからついてくる人に気づくでしょう。その場合の対策として、次の3つが考えられます。

1 道の右側を歩いていたら、左側に変える(左側にいたら右側へ)。後ろから来る人も歩く側を変えたら、再び左右を変える。それでも相手も左右を変えたら110番通報する。

2 しばらく早歩きする。後ろから来る人も等間隔でついてきたら、小走りする。それでも相手が等間隔でついてきたら、110番通報する。

3 安全な場所があれば、そこで立ち止まり電話するふりをする(実際は電話せず、いつでも110番通報できる態勢をとる)。大きな声で「待ち合わせの場所に着いた」と電話口で話しながら、後ろから来た人を先に行かせる。

 今回取り上げた事件のような状況になった場合、どう対応するかによって、犯罪被害に遭う確率を下げることができます。「後ろから知らない人が後を付けてきたら、どうすればいいと思う?」と質問するなど、日頃からご家庭で話し合っておくとよいでしょう。

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小宮信夫

小宮信夫

こみや・のぶお 立正大学文学部教授。社会学博士。日本人として初めて英国ケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科を修了。国連アジア極東犯罪防止研修所、法務省法務総合研究所などを経て現職。「地域安全マップ」の考案者。警察庁「持続可能な安全・安心まちづくりの推進方策に係る調査研究会」座長、東京都「非行防止・犯罪の被害防止教育の内容を考える委員会」座長などを歴任。代表的著作は『写真でわかる世界の防犯 ――遺跡・デザイン・まちづくり』(小学館)。趣味・嗜好は、旅行、映画・テレビドラマ、落語、音楽(バラード系)、スポーツ(ラグビー、サッカー、野球、オリンピック)、アイスクリーム。公式サイトは「小宮信夫の犯罪学の部屋」。http://www.nobuokomiya.com

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