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日経DUAL

小島慶子 住めば都ってそういう意味だったのか

ワルシャワっ子も私も、そしてロサンゼルス市民も、みんな世間知らずなんだな

 アメリカの『怪盗グルーの月泥棒2』というアニメ映画を見ていたら、こんなセリフがあった。

 主人公の怪盗グルーが好きになった女性が「私…オーストラリアに転勤になるの」と打ち明けると、「ええっ! もう一生会えないじゃないか…」

 …っておい! そんなことねーよ、と思わず突っ込んだのだけど、アメリカからオーストラリアは日本とブラジルぐらいの心理的な距離感があるらしい。

 まさに地球の裏側、私の住んでいるパースからニューヨークに行くのは、シドニーまで5時間飛んだ上に直行でも(あるかどうか知らないけど)12時間ぐらい飛ばなきゃならないだろうから、東京からメキシコとかブラジルに行くのと同じ感覚だ。もちろん季節も逆だし、時差も大きい。ほう、無理もないな、と納得したのだった。

 つい先日も、MTVのVMA(ビデオ・ミュージック・アワード)で「ほとんど裸ですけど何か」的な衣装で話題をさらったマイリー・サイラスが、アメリカのテレビ企画かなんかで変装して、「ぶっちゃけマイリーってどう思う?」と通行人に尋ねる映像を見たのだが、絶対に本人ではないと油断させるための設定が「オーストラリアのパースからやってきたダサいおばちゃん記者、ジャネット」だった。

 これまたロサンゼルスの人にしてみれば、超有名人のマイリーの対極にあると感じられるキャラだから成立するのであって、パースでそれを見た私は、なるほど彼らにとってここは地平の彼方なのねえ、と面白かった。

 ……という話を先日のDUALのイベントでしたら、編集長の羽生さんが一生懸命「いえいえ、日本から見たらオーストラリアは憧れですから、そんなこと言わずに」ととりなしてくれたのだが、私は別に自虐ネタで言ったつもりではなかった。

世界はミルクレープのように、何層も

 私にとってこんなに最高の場所が、彼らから見たらとてつもない異郷(退屈な田舎)なんだなあ、本当に物の見方は人それぞれで、同じ風景でも何層にも違う世界が重なっているのだな、世界はミルクレープのようだ、とそれが面白かったから話したのだ。

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