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ランチは家 一日2往復、子を送り迎えするスペイン

子育て・教育

ランチは家 一日2往復、子を送り迎えするスペイン

ママの就労にかかわらず、1歳から通園。産休ママは4カ月で復帰が一般的

 お国柄がにじみ出る世界の子育て事情を、各地に住むライターのリレーでリポートしていくこの連載。1回目のインド編、2回目のオランダ編、3回目のオーストリア編に続いて、第4回はスペインの子育て事情について、ボッティング大田朋子さんが紹介します。有名な長~い昼休みは、共働きのお母さん・お父さんや、子どもの過ごし方にも大きな影響を与えているとのこと! 誰でも0歳から子どもを預けられる、保育園と幼稚園が一体になったような施設「グアルデリア」や、共働き家庭のお財布事情についても聞きました。

不況の影響を受け産後4カ月で仕事復帰

 スペインの働く女性は、出産後4カ月を過ぎたら仕事に復帰するのが一般的だ。

 育児休暇は産前産後で合計16週取得できる。出産前から取ってもよいが、産む直前まで働いて産後の休みを長くする人が多い。また、職場に復帰後、子どもが満9カ月になるまでは、一日1時間(30分を一日2度に分けて取ることも可)の授乳のための休み時間も保障されている。

 現在では、授乳休憩時間を合算し(4.5週間)仕事復帰前の育休に加算、それに有給休暇(年3週間~1カ月)の未消化分を足して、できるだけ育休を延ばす女性が多い。それでも6カ月、遅くても産後9カ月には職場に復帰する。

 父親は、15日間(双子の場合は18日間)の育児休暇が認められているが、近隣諸国のドイツや英国、北欧と比べると少ないと、スペインの人々には思われている。

 育児休暇の後も、育児目的のためなら休暇を最高3年まで申請できることにはなっているが、私の周りを見る限り長期で育休を取る人は皆無。というのも、その期間は無給であることに加えて、元のポストが保障されるのは最初の1年間だけのため、失業率が22.7%(2015年4月)と高い現在のスペインでは、育休中にポジションを失うことを恐れる気持ちのほうが強い。というわけで、産後半年前後で職場に復帰せざるを得ないのが現実だ。

待機児童問題とは無縁。“保育園”も“幼稚園”も区別なし

 スペインでは0~3歳までを預ける場所を「グアルデリア」という。スペインの中でも都市によって違うだろうが、バレンシアではグアルデリアがたくさんあり、うちの近所では徒歩10分以内だけでも15軒以上のグアルデリアがある。


お迎えには父親の姿もチラホラ!

 わが家は長男が2歳になるときにスペインに引っ越してきたが、近所のグアルデリアを見学に行った際、「いつから来てもいいですよ」と言われて驚いたのを覚えている。というわけで息子は学期半ばの2月から園生活をスタートした(学期タームは9月~6月)。

 いつからでも子どもを預けられるグアルデリアが近所に複数あることは、ワーママにとっては強い味方。つまり、日本のように待機児童の問題がないため、仕事に復帰したければ子どもを預けやすい環境がある。そういう意味では恵まれている。ただ、グアルデリアはほぼすべてが私立で、保育料はばかにならない。

 0~3歳まで子どもを預けるグアルデリアの特徴は、保育園と幼稚園が一体化していること。基本的な預かり時間は朝9時から正午、午後3~5時まで。早朝・延長保育もある。母親の就業状況に関係なく、子どもが1歳を過ぎるとみんなグアルデリアに預けるので、「ワーママ=保育園」「専業主婦=幼稚園」といった構図がない。「子どもを早くから預けてかわいそう」との意識は低く、どちらかというと「早くから預けたほうがよい、集団性が学べるから」と考える保護者が多い。

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