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「就業17時半まで」 転職時の交渉 米国では当然

同じ職種で提示される年収に差 日系企業は米系企業の約半分

米国で子育てをしながら転職活動を始めた藤井美穂さん。転職活動では「子育てがあるため、就業は17時半まで」という条件を提示して交渉するのは当たり前だといいます。さらに、米系企業と日系企業では企業から提示される年収額にもかなり差があるようです。藤井さん自身が経験したアメリカでの子連れ転職活動についてレポートをお届けします。

 今年5月、立ち上げからずっとやってきた日本企業の米国子会社法人企業を辞めなければいけなくなった。会社側の都合によるものだが、スタートアップにはよくあることで、特に私は驚きはしなかった。とりあえず、"社員"というステータスは5月末に終え、現在は必要な分だけの作業を業務委託ベースで行っている。しかし、私もそうずっと無職のままでもいられない。

 ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨークなどの大都市では、よほど夫が高収入ではない限り、片親だけの収入で生活をするのは大変だ。もちろん、治安の悪い所や生活のレベルをある程度下げれば住めないことはないけれど、子どものことを考えると、学校区の良い所で生活をしたい。

米国も都市圏では住宅費用が高く、共働きは必須条件

 アメリカで治安の悪い所で生活をするということは、結果的に身を危険に晒すことにもなるし、子どもは良い教育を受けられず将来にも大きく影響する。治安の悪い所で育った子が、高学歴、高収入を得られるようになるのは容易ではない。


先日息子が熱を出してお休みだった際、どうしてもスカイプ打ち合わせがあり、ベビーベッドに入れていたら、遊び疲れて寝てしまっていた。働く母の子もまたたくましい

 良い学区、良い治安に比例して、住宅費用も高くなる。

 ちなみに、私の住んでいる地域では築30年のコンドミニアムは日本円で5000万円。一軒家を買おうものなら、7000万円や8000万円は必要だ。少し丘を上がった高級住宅街では、1億や1億5千万という値段の家がゴロゴロと並んでいる。もちろん、賃貸の家賃も高い。東京と似ていると思う。やはり、この街で生活をするなら、共働きは必須条件だ。

「就業は17時半まで」という転職条件 米国では珍しくない

 6月の末は日本に帰国したりと忙しかったので、本格的な就職活動は7月から始めた。まずは就職斡旋会社や転職サイトへ徹底的に登録をした。すると、すぐに複数のエージェンシーから連絡があった。

 「美穂さんですか? 履歴書見ました! 素晴らしい経歴をお持ちですね。わが社で幾つかご紹介できる案件があると思いますので、もう少し詳しくお話を聞かせてください」。面白いことに、アリゾナやニューヨークといった州外のエージェンシーからも連絡があった。アメリカは広い! 私は来る電話来る電話に丁寧に自分の求めているポジション、給与、条件などを話した。

 「ポジションはプロジェクト・マネージャー。条件は子どもの保育園が17時半までなのでそれまでにお迎えに行けること。給与は時給だとこれくらいで、年収だとこれくらい……」と言った具合に。

 就業時間に関して17時半までに…という条件を最初に提示するのは、日本だと抵抗を感じるかもしれないが、アメリカでは珍しいことではない。もちろん残業ありきの業界も多いが、例えば、「リモートで家からも作業ができます」とか「遅くなる日は友人や夫に迎えに行ってもらうことが可能です」など付け加えれば、選択肢が広がり、入社前に条件として話すことはタブーではない。

 逆に、この条件に双方納得をして仕事を始めないと、後々のトラブルになりかねない。ロサンゼルスは全米でも交通状況が最悪な都市として名高い。朝6時半以降に私の住んでいるトーランスから北に向かおうとするなら、相当な余裕を持たないと無理だ。空いていると20分で到着する距離も、朝だと平気で1時間半はかかってしまう。

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