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男性国会議員の育休議論 「ケア」を軽視する社会

治部れんげ/「ケア責任を負う人が差別を受ける」のは、日本だけではない

こんにちは、治部れんげです。今回は昨年末に男性国会議員が育休取得を表明して以後、活発に議論されている「国会議員(男性)の育休取得」というテーマを取り上げます。皆さんは、いかがお考えですか?


男性国会議員の育休取得について、あなたはどう考えますか?

 昨年末から続いている男性国会議員の育児休業を巡る議論。他人事ではない思いで見守った読者の方も、多いのではないでしょうか。今回の記事ではこの問題を考えますが、特定の人や政党を批判するのが目的ではないので、あえて人名を記すことは避けました。

 最初に、何が起きたのかおさらいしてみましょう。2015年12月に、自民党の男性国会議員が近々生まれる子どものため、「育児休業を取りたい」と希望を表明しました。出産予定の妻も国会議員です。

 民主党の女性議員がこれを批判したことで、論戦が始まります。男性国会議員に賛成する人、反対する人、それぞれが持論を展開し、twitterやブログ、ウェブニュースなどで拡散していきました。年が明けると自民党幹部も「議員の評判を落とす」と反対の意向を表明しています(1月8日時点)。

 インターネット上にある、様々な意見に目を通していて気づいたことがあります。反対する人は「今ある法律」や「国会議員は一般労働者とは違う」という点にこだわっている、ということ。男性の国会議員は現行制度の下で育休が取れるのかとか、そもそも国会議員は育休を取るべきなのかという議論を展開していますが、「そこは本筋ではない」と私は思います。

日本は、ケア責任を負う人が差別を受ける社会

 本質的な問題は「この社会でケア責任を負う人が差別を受ける」ということ。差別を受けるのは妊娠出産する女性に限りません。育児や介護、看護など家族のケアに関わりたいと考えるとき、男性も同じ壁に直面します。

 ケアする人への差別構造は複雑です。男性が女性を差別するだけでなく、女性が女性を差別することもあります。例えば昨年3月に発表された「マタハラ白書」は、男性上司によるものだけでなく女性上司による暴言も紹介しています。

 男性国会議員の事例は、まさに「パタハラ」と言えるでしょう。筆者のもとには、若手議員や関係者から「先輩議員の心ない言葉に失望した」という声も寄せられています。問題は政党間、男女間の争いではなく、世代や価値観にあるのかもしれません。

 言うまでもなく、筆者はこの男性国会議員の育休取得を支持します。現行制度で取れないのは、制度がおかしいのであって、取りたいと希望するのは、ごく当たり前の親としての欲求ですから。

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