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UBS 10項目イクボスメニューから選択する義務

【UBSグループ/下】「色々な制約を抱えるメンバーが増えていることを、管理職に認識してほしい」

「ダイバーシティー&インクルージョン」(多様性を尊重し、個々人の能力を最大限に発揮できる企業文化を形成する)の取り組みに積極的なUBSグループ。前回は、子どもを持つ社員が部門を超えてつながる「親コネクト(Oya-Connect)」の活動を紹介した。第2回の今回は、UBS証券株式会社人事部長・マネージングディレクターの宇田直人さんへのインタビューをお送りする。

宇田さん自身、中3・小4・小1の子どもを持つ父。子どもが生まれたころは、起床時間と出社時間を早め、その分早い時間に帰宅して妻をサポートとしたというイクメンだ。現在はイクボスのリーダーとして、育児をはじめ制約を抱えた社員が働きやすい環境をつくるため、新しい取り組みに挑戦している。

毎年20人の女性社員に、シニアクラスのメンターを付ける


UBS証券・人事部長・マネージングディレクターの宇田直人さん

 UBSグループのジェンダー・ダイバーシティーの取り組みにおいては、仕事と育児を両立しやすい制度を設けるほか、女性社員のメンタリングにも力を入れている。宇田さんは言う。

 「日本のUBSグループ全体で、毎年20人ほどの女性社員を選び、一人ひとりにシニアクラス(部長クラス以上)のメンターを付けて、キャリア構築をサポートしています。メンターを務めるシニアマネジャーの中には、乳児を含む3人の子どもを持つ女性もいます。出産後もキャリアを積みたい女性にとっては、まさにロールモデル。研修の機会などには、彼女と女性社員達との対談の場を設けたりもしています」

 「また、海外拠点から女性のシニアマネジャーが来日した際には、女性社員だけ集めたパネルディスカッションなども行っています。彼女達がUBSにおいてどのようにキャリアを築いていったのかという実例に触れ、今後の道筋をイメージする場となっています」

「男女逆転」のイベントで、女性が抱える問題に向き合う

 当の女性だけでなく、男性サイド、特に男性管理職の意識を改革することも必要だ。男性管理職が、理屈ではなく実感として課題を捉えられるように、同グループでは2014年からユニークなイベントを行っている。「男女逆転」の環境をつくり出し、ディスカッションを行うというものだ。

 「2014年から毎年、シニアクラスを中心とする女性メンバーを40~50人と、日本のマネジメント・コミッティーやシニアクラスの男性メンバーを10人強ほど招いて行っています。各テーブルに女性5~6人、男性1~2人という割合で着席し、ジェンダー・ダイバーシティーについて議論をしてもらうのです。社内には男性社員が多数を占める部署が多いため、それとは逆転した状況をつくり出すわけです」

 普段は組織内で少数派である女性が、多数派に回ることによって、率直な意見が言いやすくなる。男性は少数派の立場を実感しながら耳を傾けられる環境が整うというわけだ。

 各テーブルでは、女性の働き続けやすさを増すため、まずは女性側から「こうするともっと良くなるのではないか」という意見を出す。それに対して男性側が、その提案を実現するためには「自分に何ができるか」を考え、できることについてコミットする。さらに、日本のマネジメント・コミッティーに対する提案をまとめる。

 「2014年に第1回のイベントを行い、そこで出た意見を基に様々な施策を打ちました。一つには、子どもが満1歳になる前にフルタイム(育児時間または育児短時間含む)で復職する女性社員に対し、子ども1人について月10万円の補助金を支給する制度を、2015年4月から新設し、導入しました。これは『早く復職したくても子どもを預ける保育園がなく、無認可保育園に預けるとコスト負担がかかる』という声に応えたものです。例えば、子どもが生後6カ月の時点で復職する場合、7カ月目から1歳になるまでの間、毎月10万円の保育費を補助します。その期間中に、入れる認可保育園が見つかるケースが多いですから」

 前回のテーマは「女性にとって働きやすい環境」。第2回は、前回とは異なるメンバーで「女性のキャリア」という視点でディスカッションを行うという。


海外の女性シニアマネジメントが来日した際のセミナーの様子

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