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子どもの“好き”を応援すると“地頭”がよくなる

子育て・教育

子どもの“好き”を応援すると“地頭”がよくなる

新1年生のために親ができること【5】好きを伸ばすこと、本物の自然体験をさせることで感性が育つ

 新1年生のために親ができることを、公立小学校で23年間、教師を務めた経験からメルマガ「親力で決まる子供の将来」を発行する教育評論家・親野智可等さんにお話を伺い、「入学集中シリーズ」としてまとめた連載です。新1年生だけでなく、小学校低学年のお子さんにも役立つ根本的なお話しですので、小学校低学年のママ・パパさんは参考にしてみてください。

 5回目は、勉強が好きな子どもに育てるために大切なことを、教えていただきます。

“地頭”が良くなる“好きなこと”の深め方

日経DUAL編集部 第4回では、読み聞かせや読書をする体験が知的レベルを上げるといったお話をお聞きしましたが、他にも勉強ができるようになるためのアドバイスはありますでしょうか?

親野さん(以下敬称略) 小学校に入学すると、それまでの生活にはなかった勉強というものが始まることになりますよね。この勉強を自分なりに楽しみながらやっていけるようになるには、“地頭”を良くしておくことも重要です。

 基本的な頭脳の性能のことを、私は“地頭”と呼んでいます。地頭がいい、というのは、コンピュータでいえば、CPUの性能が高いということです。この地頭を良くするのに重要なのが、“熱中する体験”なんです。頭が良いということは、シナプスの数が多いということ。このシナプスが増えるのが、喜びを感じながら頭を使っているときなんです。

 例えば、子どもがアンパンマン図鑑でたくさんのキャラクターたちを覚えたとしましょう。たいていの親は「アンパンマンなんか覚えたってしょうがないでしょ」と思いがちですが、そうではありません。アンパンマンのキャラクターを覚えているときに脳が耕されて、脳のコンピュータ性能はグングンと上がっているわけです。つまり、地頭が良くなる。

 このキャラクターとこのキャラクターは色が違うとか、能力も違うとか、そういった比べる力や認識力も養われますが、これらはすべて勉強の基礎となる力でもあります。しかも、好きなものであれば夢中になって図鑑を読むので、自然と文字も読めるようになりますし、語彙も増えます

 好きなことであれば多くのことを覚えようとする意欲にあふれているので、記憶力も鍛えられますし、情報処理能力や表現力もつくようになります。すべてが、勉強するときに役立つ脳の働きなのです。実は、大好きなアンパンマンに夢中になっているときに、子どもの頭の性能がアップして、勉強したことがスイスイと頭に入る高性能の脳ができるのです。

──親には何の役にも立たないとしか思えないようなことであっても、それに熱中する体験をさせてあげることで、地頭が鍛えられていく。好きなモノであれば何でもいいのでしょうか?

親野 そうです。何でもいいんです。ただ、そこで忘れないでいただきたいのは、子どもが熱中していることを親が応援してあげるということです。例えば、粘土で遊ぶのが好きだったら、粘土で遊ぶのを応援してあげる。

 油粘土で遊ぶことに夢中になっているようだったら、カラー粘土や紙粘土も用意してあげるなど、発展や深化ができるように応援してあげましょう。できた作品を写真に撮ってあげて、飾ってみるなど、親が応援してあげる方法はいろいろとあります。

 親の応援がないと、いくら好きなことが見つかったとしても「ちょっと好き」くらいで中途半端に終わってしまうものです。それ以上、深めることができません。子どもにはお金もないので好きなモノを買えませんし、情報もありません。ところが、親が応援してあげて、好きなことを深めることができるようにしてあげると、ますます楽しくなるのです。

 すると、子どもは好きなことに自信を持つようになります。「ボク(わたし)はこれだけは絶対に負けない」となる。すると、自己肯定感も高まります。それによって、他のことでも頑張れそうな気がしてくる。しかも、親に褒められる回数が増えるので、親子関係もさらに良くなります。好きなことを親が応援してくれると、感謝するようにもなります。

 さらに、自分が楽しいと思ったり、好きなこと、やりたいことは自分でどんどんやっていくようになります。そこで、「自己実現力」もつくようになります。これが非常に大事なことですね。最近の子どもというのは、親に何かを“やらされる”ことが多くなりがちなのです。

 「やりたいことがない」という子どもが時々います。そういう子どもの場合、親がやらせたいと思ったことばかりやらされているのです。そうなると、親にやらされていることをやることが自分の喜びだと勘違いするようになってしまいます。これは良くありません。自分がやりたいことをどんどんやる。それこそが、本当の自立に向けた第一歩なのです。


写真はイメージです(撮影:鈴木愛子)

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